アズ50年展〜漫画同人の半世紀〜 @米沢嘉博記念図書館

アズ50年展〜漫画同人の半世紀〜 @米沢嘉博記念図書館 

九州を中心に活動し続けてきたマンガ同人誌グループ「アズ漫画研究会」。コミックマーケット準備会代表を長年務め、当館コレクションを旧蔵していた故・米沢嘉博氏もメンバーでした。1966年秋から50年続いているこの研究会の、草創期から現在まで――。「肉筆回覧誌」「ガリ版」「湿式コピー(青焼き)」「乾式コピー」を経て「オフセット印刷」へと、ひとつの漫画研究会のあゆみを通して、同人誌の歴史の全貌に迫ります。文月今日子陸奥A子など、アズに所属するプロ作家の代表作原画や若手の活躍などを紹介します。

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「描く!」マンガ展 @川崎市民ミュージアム

「描く!」マンガ展 〜名作を生む画技に迫る―描線・コマ・キャラ〜

「描く」「人に見せる」「たのしむ」という、マンガの本質的な営為に着目し、優れたマンガ家たちの卓越した作画技術を紹介するとともに、その時代背景をさまざまな視点から見つめ直します。
出品作家: 赤塚不二夫、石ノ森章太郎、手塚治虫藤子不二雄Ⓐ、水野英子あずまきよひこさいとう・たかを島本和彦竹宮惠子平野耕太PEACH-PIT陸奥A子諸星大二郎

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愛は命の花である

いまだかつてこんなに陸奥A子のことを考え続けた日々があっただろうか。否、ない。そう即答できるほど、陸奥A子のことを考え続けたここ数か月。
自分でも、2016年とは思えない。でも2016年に実際こうして陸奥A子関連の展示が目白押しっておかしくないですか?なぜ自分以外の人が平常心でいられるのかわからない。
そもそも「陸奥A子」というペンネームが、こどもの頃はこわかった。名前だけ見て、きっとすごくアバンギャルドな作家さんにちがいない!って予想して、ふんわりしたおとめちっくな作品に出会う衝撃。でも、大人になった今ならわかる。ふんわりしたおとめちっくがいちばんアバンギャルドなんだよう。実際、「太宰治のファンだから、陸奥という単語に憧れがあって」「Aは、アルファベットのいちばん最初の文字だから」「わたしのペンネームって目立つんです」。情念とクールな分析が同居して、いきなり名が作風を表していてすごいと思う。
うまく言えないけど、平成の表現はマイルド。

(↑ 昭和の。りぼんマスコットコミックスより)


(↑ 平成の。ベストセレクションセブンティーズより)

結局3冊買ったのですが、このセブンティーズがいちばん読み応えあった。特別収録作品『れもんばばろあ色の夢』のおかげかしら。でもでもでも、『マジカルミステリー・インスタントコーヒー』未収録のこと許したわけじゃないんだから。

北九州の思い出

ところで、北九州空港に行くと言ったら、九州出身のともだちがくちをそろえて、「北九州空港にはメーテルがいるよ。ただしひっそり」と教えてくれて、どんなにひっそりいるんだろ?と思ったら‥。なるほどひっそり。さりげない。

ちなみにメーテルは、JR小倉駅にもいた。ブロンズ像みたいの。ブロンズ像なら大泉学園駅練馬区)にもいるもん、と思って写真は撮らず。誰もカメラ構えてなかったからつい。小倉でメーテルはデフレをおこしていると見た。
漫画ミュージアムの常設展にも、アンドロイド型とでも言いましょうか・・・がいた(ここは撮影不可だった)。
さらに漫画ミュージアムの受付はコスプレメーテルでした。金曜日と土曜日では違うお嬢さんが勤めていたので、何度か通ってマイフェイバリットメーテルを見つけたらいいかも。
結論。北九州は、メーテルシティ。
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長々と陸奥A子愛を語ってまいりましたが、わたしを小倉までむかわせたものの半分くらいは、タウン誌『雲のうえ』のおやつ特集‥レストラン高山のプリンだったことを白状いたします。

まったくプリンて罪作り。2日続けて高山でランチ&プリンを食べて、シアワセだったな。また行きたいな。こんどいつ行けるのかな。嗚呼‥。
(玉子が主張してそれなりに弾力があってカラメルがにがいプリンが好きです。さァそんなプリンをご存知の方、どんどん教えてくださいまし。なにかにかこつけて食べに行くので)
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おまけ。帰りのバスの車窓から見えた、ドライブスルー質屋。謎が謎をよぶ。

マジカルミステリー・80年代作品

いま、陸奥A子のりぼん時代の漫画がほとんど絶版で入手が難しいことを考えた場合、今回のこのベストセレクションの功績はとても大きい、ような気はしますが(でも大きい&厚いから仕方ないけど、このお値段だとかるい気持では買えないから結局どうなんだろう‥という疑問はぬぐえない)、わたしの好きな3作品がひとつも収録されていないという。
ああでもそれを言っちゃあ『マジカルミステリー・インスタントコーヒー』なんかベストセレクションに入れるべきなのにセブンティーンズセレクションにも収録されてないし(ぶーぶー)、「りぼんオリジナル」に発表された作品(りぼん時代の晩年とでもいうか)はガン無視だし。やっぱりここで百姓一揆おこすしかないのでは。

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