トラック野郎 男一匹桃次郎(1977)/爆走一番星(1975) 

本当に面白かった日本映画たち 「文藝春秋SPECIAL“映画が人生を教えてくれた”」より @新文芸坐

やっぱり、女性も映画好きじゃないと、西島さんのお眼鏡には適わない?
「そこは全くポイントではないです(笑)。もしも映画に興味があるなら、“じゃあこれを”って『トラック野郎シリーズ』のDVDも貸し出しますけど(笑)。」
     L25 2009年4/24号(今週の彼氏 コーナーより)

このインタビューを読んでから、恋焦がれていたトラック野郎。そう、今日は、ハジメテのトラック野郎。どんな野郎かしら。どきどき、わくわく。

トラック野郎 男一匹桃次郎 [DVD]

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トラック野郎 爆走一番星 [DVD]

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トラック野郎はまぶしいまでの大馬鹿野郎だった‥(誉めてます)。
さすが鈴木則文の娯楽シリーズ‥!堂々と、身もフタもなく下品で、もはや爽快なのだけど、爽快すぎて、もはやナニソレ!?ようわからん箇所あり。
松竹の「男はつらいよ」に対抗したシリーズらしく、それぞれの作品にマドンナとライバルがいるのだけれど。「男一匹桃次郎」のマドンナは夏目雅子、ライバルは若山富三郎。「爆走一番星」のマドンナはあべ静江、ライバルは田中邦衛。ライバルはどちらの作品もかっこよかった(本気。若山富三郎はふつうにかっこいい。田中邦衛はボルサリーノ2(トゥウ〜)。ボルサリーノ、しかもトゥウ〜‥)。マドンナは、夏目雅子をたのしみにしていたら、磨かれざる原石というかんじで少々肩透かし。あべ静江のほうがうんと美人だった。なんだかショック。「爆走一番星」にはラビット関根もちょい役で出ていた。うれしかったけれど今と顔が変わらなくって、一瞬時間軸が狂った。「男一匹桃次郎」のなかの「餅すすり大会」は実在するのかな。ロードムービーになっているのも、「男はつらいよ」に対抗してるのね*1
しかし!太宰はおもしろいな。もとい桃さんはおもしろいな。あの星はドロンパ?ほんとに‥。なんだって文太はこんなところに男気を発揮させずにいられないんだろう‥*2。新たな謎が。謎といえば*3、「もしも映画に興味があるなら、じゃあこれを」。素敵な殿方に貸していただいたDVDがトラック野郎だった場合、どんな感想をのべるのが女子として正解なのか。模範解答が知りたい。

*1:実は「男はつらいよ」をちゃんと観たことがありません。やだなあ、観たら、きっと面白いんだろうなあ

*2:Kはそここそが菅原文太の魅力だというけど。ここに男気を遣いすぎて高倉健のように気高くいられなかったところが美点だというのだけれど。そうなんすか?

*3:今回の特集、「本当に面白かった日本映画たち」はさておき、「映画が人生を教えてくれた」のラインナップにトラック野郎が入っているところに、新文芸坐の懐の深さを感じずにはいられません。ビバ池袋