母なる証明(2009) @シネマライズ

永遠に失われることのない母と子の絆。すべての“謎”の先に“人間の真実”が明かされる。
 
監督:ポン・ジュノ/出演:キム・ヘジャ ウォンビン チン・グ ユン・ジェムン チョン・ミソン/2009年/韓国/129分/カラー/(→HP

観終って、ひどくどんよりした気持ち。だめだ。だめすぎる。いやだ。いやすぎる。つまらなかったわけではない。むしろおもしろかった。中盤〜終盤なんて身をのりだすいきおいだったし。でもラスト。あれはない。希望も笑いもないかたちで絶望を語ること禁止。
あまりにもやもやするので名画座に来たらまた観ちゃうかも知れないのもいやだ。以下もやもやを整理しますがネタバレしそうなのでたたみます。

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犯人の意外性のなさはむしろ意外性があったし(見せ方どうかと思うけど)、救いのなさならお友達だし。なのにどうしてだめだったかというと、「この街は狂ってる」と弱いものが罪人にされる社会を告発して見せたあとで、さらに弱いものに罪をまわす救いのなさ。さらにそれを母の愛の名のもとに行ったこと。このへんのさじ加減は、わたしが韓国映画のバイタリティについていけないだけで、ポン・ジュノ本人は尊いものとして提示したのかもしれない。わたしにはとてもそうは思えなかったのだけれど、著名人のコメントなどでは「そういうこと」になっているし。みんなタフなの?脳内で変換させてるの?だとしたらわたしも変換したかった。だって真剣にへこんだもん。気持ちがぺしゃんこになったもん。わたしがおめでたすぎるのかなあ。でもただ絶望を絶望として切り取ってどうするの?そんなもの珍しくもなんともない。つうかつまんない。
あ、ウォンビンの髪型はよかったです(はぁと)←うつろ。