江分利満氏の優雅な生活(1963)・ああ爆弾(1964) はじめての人のための岡本喜八 @新文芸坐
江分利満氏の優雅な生活(1963)
東宝/白黒/102分/脚本:井出俊郎/原作:山口瞳/出演:小林桂樹・新珠三千代・東野英治郎・江原達治
- 出版社/メーカー: 東宝
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直木賞受賞作の映画化で、川島雄三監督の急死により監督に。高度成長になじめない戦中派の屈折した心理を見事に描いた。
原作は未読ながらも、ここまで戦争色を出していないでしょう。終盤の常軌を逸したひた走りは、なんというか、やっちまってる。でも、戦中派に戦争を語らせたら、こういうふうになるんだろうなあ、なるべきなんだろうなあ。戦争の悪い点のひとつに、映画が面白くなくなる、というのを加えなくちゃいけないなあ、なんて能天気なこと言うのは不謹慎だけど、でも。
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ああ爆弾(1964)
東宝/白黒/95分/脚本:岡本喜八/原作:C・ウールリッチ/出演:伊藤雄之助・砂塚秀夫・中谷一郎・越路吹雪
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新旧ヤクザの対立に、万年筆爆弾をめぐるサスペンスを絡めたミュージカル・コメディ。浪曲からジャズまで用いた野心作。
これまたどうかしている映画。ヤクザ対決をミュージカルでって。そのミュージックが浪曲だったりお経だったりするので、はじめはついていけない‥とぼんやりしたけど、だんだんたのしくなってきて、後半のたたみかけには、ここまでやられたら本望だよーってお手上げ状態でけたけた笑ってしまった。サービス精神のてんこ盛り。物語の着地点が「え!?ここ!?」なのはご愛嬌。
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今日は思わぬ発見をした。スクリーンに天本英世の姿を見ると、わたしはだいぶん満足するらしい。