開館60周年 シャルロット・ペリアンと日本 @神奈川県立近代美術館(鎌倉館)

【シャルロット・ペリアンと日本】
  
20世紀の建築とデザインに画期的な刺激をもたらしたシャルロット・ペリアン(1903-1999) は、巨匠ル・コルビュジエとその従兄ピエール・ジャンヌレとの共同作業を経て、建築とインテリアに数々の優れた作品を残したフランスの女性デザイナーです。1940年の初来日以降、たびたび日本を訪れたペリアンは、日本を愛し、また多くの日本人に愛されてきました。今回の展覧会では、戦前戦後を通じて日本のデザイン界に多大な影響を与えたシャルロット・ペリアンと日本の関係に注目しながら、彼女の仕事の今日的意義をさぐります。 (→HP

乙友に誘ってもらって鎌倉の近代美術館へ。そういえば鎌倉の近代美術館に行くのハジメテ。何度も前を通っているのに、逗子のほうには何度も行ったのに。逗子のほうが遠いのにな。‥逗子の近代美術館はロケーションがいいから、遠足気分を刺激されるのかしら。などと思ったら、どっこい鎌倉の近代美術館もそうとうのロケーション。2階のカフェの窓からは鶴岡八幡宮が見えるし、美術館のまわりをぐるりと大きな池がとりかこんでいて、けっこう大きな鷺が憩っていたりする。鎌倉のこんな町中で鷺を見るなんて。建物もとても凝っていて、ほてほて歩くだけで贅沢している気分。エントランスも素敵。古びてきているのがまた雰囲気。今日ハジメテ来て、来たとたんにファンになりました。逗子もそうなんだけど、ここ鎌倉も、美術館のなかにはあんまり人がいなくて(同じ展示を東京でやったら、ごったがえし必至)、好きなペースで展示が観られるのがとてもうれしい。祭日の鎌倉に、こんなにゆったりした時間が流れる場所があるなんて知らなかった。
肝心の展示は、‥。すみませんペリアン女史(と当時のジャーナリズムは呼んでいたもよう。かっこいい。わたしも女史って呼ばれたい)のことを知らなかったので、「あの椅子の人か。親日家だったのか。民芸にも手を伸ばしていたのか。民芸とモダンの融合‥(ヘンなかんじだけどさまになっている)」「すごい仕事ぶりだな。この本棚いま見ても画期的(欲しい)(あの本棚を置ける広い部屋も欲しい)」「それにつけてもやっぱり女史って呼ばれたい」みたいな(感想があほすぎる)。
1階の広間みたいな展示場に、実際座れる椅子がいくつか置いてあるのもうれしい。親切だ。すわり心地に興味深々すわる気まんまんなわたしと対照的に、「オンブルにすわっていいんですか?うれしいな、わぁ‥」とおそるおそる椅子に腰をおろす乙友がまぶしかった。オンブルも、オンブル冥利につきただろう。

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この日の鎌倉行脚。ディモンシュで軽食→近代美術館。2階のカフェでお茶→ロミロミコンフィチュール→(歩いて)コケーシカ→(歩いて)鎌倉駅裏の紅茶屋さんでお茶。けっこう歩いたのにあんまり疲れなかったのは、なにかにつけてお茶を飲んでいたからだと思う。ひとやすみってお茶の時間って偉大だなぁ。