美学校:ゲスト松浦弥太郎

今日のおやつは、日本緑茶センターの桜の花をブレンドした緑茶:スィートサクラティーと、鎌倉美鈴の上生菓子。すっかり春のお茶時間(ぜんまい!蝶々!かわいいよう)。2年次「中級・上級講座」は今日が最終回。ゲストは昨年の授業「乙女と古本」で乙女のこころをわしづかみにした松浦弥太郎さん。今年は「暮らしの手帖」編集長として、「乙女と暮らし」についてのお話。

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ご自分のことを、「乙美の用務員さん」とおっしゃる松浦さん。日々の雑用のなかに自分を嬉しくさせることがある。目に見えるものだけでなく、目をつぶったときに見える世界を充実させたい。そんな思いで「暮らしの手帖」を作られているのだそう。
「いま、そういうのがブームみたいになっちゃって。ちょっとこれは違うなっていう、服を買わせるかわりに鍋を買わせるみたいな雑誌があるじゃない」。ブームに思うところありのヌマ先生。「でも、そういうものも世の中に求められているから存在しているわけで‥。特に不満はないですね」。ひとつの価値観にとらわれずフラットな視点をキープして、新しいバランス感覚を持っていたいという松浦さん。他人を信用することを最近の自分の課題としているそうで。「でも、他人を信じられなくても。自分を信じていられればいいんじゃないの?」。いまひとつ納得できない様子のヌマ先生(そんなに自分に厳しくしなくてもいいんじゃないの?という気持ちからだと思う)。松浦さんはストイックモードに入られているご様子。
「愛を表現できるのは仕事のなかにしかないと思う」。仕事‥。会社での自分の仕事ぶり(愛をこめていたら仕事にならない)*1を思って、そんなあ‥、とか思っていたら、「会社の仕事も、家での仕事も」「あらゆることに愛をこめて、心をこめて」という補足。そうか、家事は仕事か。そう言われると、愛を表現できるのはここしかないというのはおおいに納得。いろいろ反省しつつ(掃除とか整理とか収納とか)。今日からあたいがんばる‥!(掃除とか整理とか収納とか)
「夢はかならずかなうんだよ」*2だなんて、言う人によっては陳腐にしか聞こえない言葉も、夢をかなえるために苦しんでいる松浦さんの口から出ると、重さ・説得力があり、感慨深い。実際、「暮らしの手帖を完売させる」という夢は、前号(32号)で達成されたらしい(すごーい!拍手!)。
去年の「古本は乙女」「一途であれ」「安いホテルは人間が駄目になる」に続く2年目のお言葉は、「トラブルはチャンス」。夢にむかっている人に、必ず壁はあらわれる。でもそれは、自分が今どこにいるのかを知るのに重要なこと、自分の地図を作るもとになるから。被害者意識をもたずに向かっていってほしい。喫茶店をオープンした乙女(素敵!ぜひ行く・行かせてもらう!)に向かい、「トラブルはチャンス‥!」とエールを贈る松浦さん。今年もありがとうございました*3 *4 *5

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ということで、今年の授業はおしまいだったのだけど。‥あまりにあっけなく、特になんの案内もなく終わってしまった*6。基本来年度も進級するでしょ、と言われているようで(そのつもりではあるけれど)落ち着かない。(来年も通うつもり。へそくり集めて資金も用意した。さいわい今太り気味なので、春服新調意欲もわかないし‥←まちがえたポジティブ。なんて駄目な春の始まり‥。ただ、進級というより、どうにも留年感が強いのが難。自分のなかで。ここでつまづいて、まだ申し込み手続きに踏み出せない)

*1:時間的にもだけど、精神的に特に。でもまあ自分のことをいやにならない程度の愛は込めますが

*2:毎月、新月の日に、紙に自分の夢、ちいさくてよいので2ケ以上10ケ未満を書いてみる。夢がかなったら、それをのぞいたものを、また来月書く。一年くらい続けていると、自分の本質的な夢:いつも望んでいることに自覚的になれるとか

*3:ヌマ先生のまとめ:支離滅裂なところもあったけれど、ほんとうの気持ちを話してくれたので嬉しい。(男の友情)

*4:「暮らしの手帖」に関して。間違ったことを書いてしまうときもあるかもしれないけれど、人間的な感情のある雑誌にしたい。とおっしゃっていて。それって今日の松浦さんだな、って思った。暮らしの手帖といえば花森さん、というおそろしいプレッシャーがあるだろうけど。松浦さんは雄雄しく背負っていくのだろうな

*5:お忙しいなか、あまり体調もよくなさそうだったのに。手を抜くことなく大切なおはなし、大事にします。ありがとうございました

*6:授業のまえのお茶も、授業のあとのごはんの時間も、まだまだこの時間が続くような錯覚でボンヤリ過ごしてしまった。‥うわあもしかしてすごいだめだったかも。うわあ‥