恐るべき子供たち(1950)/詩人の血(1930) @新文芸坐
〜魅惑のシネマクラシックス〜
- 出版社/メーカー: アイ・ヴィー・シー
- 発売日: 2006/12/05
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「美の特権はすばらしいものである。美は美を求めないものにさえも働きかけるのだ」。原作と同様、冒頭にこの言葉が流れる‥。そう、映画のなかの美の特権はおもにナレーションで描かれる(というか流れる)。ナレーション‥映画なんだから映像で語らないと。自称美人のお話では、パンチが弱すぎる。コクトー本人が脚本を書いているのだけれど、文字ではここまでか。美の特権の映像化が難しいだろうということはわかるけど、この物語の醍醐味は、ひとえにこの「美の特権」にあるので、大事なものが欠落し、残念なかんじに。姉弟愛の歪な小宇宙の甘美さもあまり伝わってこなくてム‥(ていうか役者さんが大人すぎて、「なにやってるんだ」的な)。でも死の描写は不吉な影とすこしの甘美さが重く胸に残る。ここを残してどうするよってかんじもするけど。
- 出版社/メーカー: 東北新社
- 発売日: 1998/04/24
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大昔に深夜のTV放送を観たときに、狐につままれたような気持ちになったのを覚えてる。しばらくぶりにスクリーンで再会したら、やっぱり狐につままれた‥。ふくらんだ断片的なイメージが映像化される爽快さのある箇所もあるのだけれど、天才に化かされたというか煙に巻かれたような。
コクトーの映画のなかではやはし「美女と野獣」がマスト‥。またあれ観たい。
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