童貞。をプロデュース

「1」も「2」も観ているので(1の感想→☆)(2の感想→☆)、今日の目的は、「おもしろい映画をおもしろい状況(根本敬トークショー付)でKに見せる」だったのだけど。編集&続けて観ることによってかなり違った表情を見ることになったので驚いた。ああほんとうに、ドキュメンタリーは嘘をつく。動揺しすぎた感があるので冷静に観るためにもう一度行こうかしら。なにもそこまでかしら。ちなみに初見のKはなんの動揺もなくケラケラ笑って受け止めたようす。わたしの目的は遂行されたのね。ならいい。
動揺して文章がへんな気がするので以下たたみます。
1と2のあいだに峯田青年の歌をはさむことによって切なさ(刹那さ?)をふくらませ、2でカットしていた梅澤君のエピソードをいれることで、彼の一筋縄で行かなさを痛感させ。っていうか梅澤君‥。前に見た短いバージョンでは手放しでいい子という印象を持った(‥そこいきなり間違ってるし)のだけど、素人童貞*1というへんに肝のすわった事実(事実なんでしょ?事実としておくよ)、家族との確執というか永遠の反抗期というかちょっとあなた大人になりなさいという態度、‥かと思えば憧れの奈美さん(彼自身は奈央子さんと呼んでいる)について「それが彼女のプラスになるのか?」と考える懐の広さ。そうだよ人間てそんな単純なものじゃないよ、でもそこがおもしろくていいんだよウン!‥まるで人間万華鏡のような(どんな)‥。けっこう混沌とした状況のなか映画はすすむ。プロデュースすべきはそこではないのでは‥みたいな。前回はハートウォーミングに見えたクライマックスも、こうなってくるとなんだかなあ。いいのかなあ。もぞもぞ落ち着かない気持ちで迎えてしまった。おもしろいんだけど。ふりかえってみると、「1」の罪のない悪ふざけがいとしく思えてくることよ。‥やっぱりもう一度観て気持ちを整理したいかも*2

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トークショーは、根本さん、松江監督、根本さんを崇拝する童貞2号こと梅澤君、司会のナヲイさんの4名で。根本さんとふたりっきりにされ、おもむろに肩をもまされる梅澤君*3。うれしそう。基本的に、梅澤君の笑顔を見る集い、みたいなトークショー(そんなことない)。「すべての事柄は根本さんに続く」これはもちろん梅澤君の談。
たまたま(ブックオフで?)買った古本がサイン本だったんです(表紙を裏返したところにイラストとサインが入っていたそう)(いやあ古本愛!(そういう映画ではない(でもブックオフ愛!という映画ではある))、と言う梅澤君に、「ブックオフって俺の本も置いてるの?」とたずねる根本さん。「けっこうありますよ(出会いというかさいしょに買ったのはブックオフだったそう)。‥あ、でも今は新刊は(ちゃんと)本屋で買ってます」「ふぅん‥。前に、出版社から送られてくる自分の本を発売前にブックオフに売りに行ったことがあるんだけど、断られたんだよね‥。なんでだか作者だってことがばれちゃって」。‥なんだその好奇心。
「どんなにカメラを回していても、ぜったい撮り損なってしまう大事なシーンがあるんだよね。そこをどうするかだよね」 なんとなく映画愛を讃えてお開き。根本さん、けっこういいひとっぽい。

*1:自分が男だったら風俗とか行けないと思うので、なんか、風俗好きって豪傑ね(三国志でいったら関羽ね)、というようなおかしな認識。自分にできない行いには、なんというかとりあえず頭さげておけ、みたいな

*2:家に帰ってから「モテケン」というTV番組を見た。松江監督が童貞問題(?)討論に参加するやつ。松江監督の発言サディズムあふれすぎ‥(童貞問題。「1」をつくるときは卒業させることに意義があると思ったけれど、実際卒業したらつまんないひとになっちゃったので、「2」では温存させる方向で。っていうやつ。つまんないひとって‥。そんな人間ずっと同じ状態ってことはないよ。つかちょうどいいおもしろさなんてめったにないよ。プンスカ。つう気分になった)。動揺に拍車をかけた

*3:いつかお父さんの肩ももんであげてね