日本推理サスペンス映画大全@新文芸坐

【女の小箱より 夫が見た(1964)】
まだ観たことのない若尾文子の映画‥♪とわくわくしてのぞんだけれど、前に観てた‥(→☆)。最初に川崎敬三がでてきたときに、「アレ!こいつ!見たことある!」と気付いた(なんで川崎敬三で気付くのか自分。インパクトある演技だからさ)。エー、でも、ちらしの物語解説に「株の買占めで会社のっとり」ってあったけど、そんな経済的な映画観たおぼえないけどなーと思ったけど、そうだ、この映画では株の売買は、ベッドのなかで行われるんだった。オデコに手をあててアチャー‥。覚えてないってことは印象薄いってことだよなあ(たしか着物の着まわししてるンだ。「妻は告白する」とこの映画で。ということを即座に思い出した)、ぼんやりしながら観ていたが、なかなかどうして。見応えあっておもしろかった。そういえば前にこの映画観たのって増村映画特集だから、味付けの濃いものを短期間に見て、基準がすこしにぶっていたのだろうな‥。そう考えるとこうして見直せてよかったかも。しかし増村監督の恋愛観ってどうなんだろう。恋愛と社会生活の両立はないのかしらん。「文学少女じゃあるまいし、愛だなんて!」。
猟人日記(1964)】
当時のプレスシート(?)によると“ホンノリ匂う芸術味が訴える、「テレビでは決して見られない」大作のエロ、”が売りだったらしい。1964年。エロ表現や意識の移り変わりを感じる。今みるかぎりは実につつましいエロ。
全体をつつむトボけたどんより感が素敵。アリなのか、これ。小説も読んでみたくなった(あっけにとられたがけなしているわけではない。おもしろ‥かった)。