銀のロマンティック…わはは

甲子園の空に笑え! (白泉社文庫)

甲子園の空に笑え! (白泉社文庫)

俺たちフィギュアスケーター」と「銀のロマンティック…わはは」の共通点を検証しようと久々に読んだのだけれど*1。ふつうにだだ泣き。冷静な分析なんて無理‥(嗚咽)。最終的に共通点は、「おもしろい!」「ラフなようですきのない丁寧な作り!」「冷静と情熱のあいだ(みつを)*2!」「一級の娯楽作品!」。これでいいじゃんということになりました(まとまらなかったのよー)。
設定としては、スポ根ものの定石(パロディ?)かと思う。今までに何度となく語り継がれてきた物語。聞いているほうが照れてしまうような。照れをどう払拭し、感動の方向へ持って行くのか。そこに手腕が問われるのだけれど。その手腕が光りまくり。明確な分析力によるリズミカルかつ詩的な解説。冷静なつっこみ。リリカルなぼけ。‥あきらめながら、願ってしまう奇跡。かなってしまう魔法。これが泣かずにいられましょうか。冷静さが邪魔をするけど、ほんとうは、(銀の)ロマンティックを、待っているのです。照れ隠しに「…わはは」と添えながらも、タイトルにするぐらいに。この、冷めたようでいて夢を捨てきれないところが共通点かなあ。意外に熱い共通点だよ、びっくりだよ。
もうひとつ、「銀のロマンティック…」のなににびっくりしたって、1986年の作品だということに。びっくり。ソレハ何年前デスカ‥(しろめ。かつ泣きながら)。そういえば、乙友で川原泉を知らんと言った子がいたなあ。はは、ジェネレーションギャップか。遠い目。20数年の年月を超えて、今でもじゅうぶん通用する漫画だと思うので、とっつきにくい絵柄に負けず、ぜひ手にとって読んでみてほしいわー。絵が稚拙なのは、当時からさんざん言われていたから、時代感じゃないから。‥あー、でも、もしこれで、絵が緻密だったらとっつきにくいにもほどがあるかも。トボケた風味が出ないかも。もしかして稚拙な絵も計算‥*3?おそろしい子‥!
空の食欲魔人 (白泉社文庫)

空の食欲魔人 (白泉社文庫)

ついでにこっちも読み返したの。やっぱり、少女漫画イズデッド!などと思いながらもロマンスを信じずにはいられない*4三月革命」とか「月夜のドレス」に泣いた‥。

*1:実家に帰れば「花とゆめコミックス版」があるはず!と思いながら、我慢できなくて文庫版(この「甲子園の空に笑え!」に収録されている)を定価で買った(ブックオフ4軒はしごした挙句に定価で。なんかくやしい)

*2:どうでもいいけれど、なぜおじさんたちは「あいだみつを」が好きなのか。しゃらくせえ。と思っていたが、友達に、「おじさんたちにとってあいだみつをはキャラクターグッズなんだよ。ミッフィーのカレンダーを飾れないかわりにあいだみつを日めくりを飾るんだよ。許してあげてー」と言われ。それはなんと興味深い考察か、こんどじっくり考えよう‥、そう思ったまんま、早幾年

*3:そんなことない

*4:この厄介さが少女漫画読み。つうか元少女