ルパン三世カリオストロの城(1979) @川崎市市民ミュージアム

ルパン三世 - カリオストロの城 [DVD]

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小学生の頃「水曜ロードショー」で録画したこの映画を、今まで何遍見ただろう。と言っても見ていたのはせいぜい高校生くらいまでなので、そんなには見ていないのかな?4〜5回?それでも印象的な台詞はしっかり覚えていて(独特の口調のせいかしら、若い脳は覚えがよかったのかしら)、「来る来る!」と思った場面でその台詞があらわれると、パズルがはまったようなきもちよさ。あたりまえなんだけどね。
スクリーンで見るのはハジメテだったので、オープニングの「炎のたからもの」で涙ぐむ体たらく。ヨクナイよ‥!おおむね感動しながら、「でもこのルパンはどうにも善良すぎて色気がないナァ。ルパン三世というより宮崎アニメだねこりゃ」「部下がこんなにイキイキと働くということは、カリオストロ伯爵は実は優れた指導者なんじゃないかしら。惜しい人を‥」このふたつの感想が大人になったわたしの新たな視点でしょうか。あんまり成長してないなあ。
カリオストロの城といえばクラリスなわけだけど。今までだって「可憐」という言葉を使うときは、脳にうっすらクラリスが浮かんで、「可憐」という言葉にほんとにふさわしいのか?とわたしに問いかけていたのだけれど。‥こうして本家の可憐さを見せられると‥(目がくらむー!←病気?)。今まで「可憐」と言う言葉を軽々しく使っていたかも。反省‥(反省するポイントが女としてズレている)。
そしてクラリスといえばサーヤ(杉浦さんではなくやんごとなきかた)。サーヤがウェディングドレスをクラリスモデルにしたというのは有名な話ですけど*1 *2サーヤ、屈託のない、いい人なんだろうなあ。‥。友だちにはなれそうにないが(屈託のない人って苦手)(つーかサーヤは「モテない系」ではないんだな。あたりまえか‥)。
ああほんとは大人らしく理路整然と感想を述べたいのだけれど。途中何度か涙ぐみ、エンディングの「炎のたからもの」で泣くのをこらえたためノドが痛くなった人間に、どう筋道たてて語れましょう。あー・いいもの観た‥。しかもいい劇場で観ることができてよかったな。
ちなみにこういう特集でした。

カワサキより愛をこめて〜 川崎市市民ミュージアム開館20周年特別上映
ダンディで、コミカルで、エロティックで、ノンシャラン。モンキー・パンチ原作のマンガを元にしたテレビアニメ「ルパン三世」は、1971年の放映開始から現在に至るまで定期的に放映されています。魅力的なキャラクターととてつもないスケールのストーリーで、性別や年齢を問わず誰の心にも深い印象を残すアニメーション作品です。この「ルパン三世」の劇場版が公開されたのが1978年。テレビ版以上に複雑な設定の中、危機に瀕したルパンたちがスクリーンを駆け巡る映画作品は、コメディ/アクション/ラブストーリーのすべての要素を含んだ贅沢な物語が、公開当時から高い評価を得ていました。川崎市市民ミュージアムでは「ルパン三世」劇場版公開30年を記念して、名作と名高い「カリオストロの城」を含めた5本を上映します。また参考上映として、目黒祐樹主演の貴重な実写版「ルパン三世 念力珍作戦」*3を同時上映します。(→HP

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そんなわけで気になっていた川崎市市民ミュージアムの映像ホールにはじめて足を踏み入れました。今までにも心惹かれる特集上映にムムムと思わされていたのだけれど、いかんせん、武蔵小杉は遠く(しかも駅からバス)。今日も雨だったら断念してたかも。
でも映像ホールはすてきな施設だった。ふつうに立派な映画館。定員270名、大きなスクリーン。椅子もすわり心地よいし、客電が落ちてから一瞬天井の電気がキラキラするのがとてもイイ。ていうか入ってスグにある「35ミリフィルム映写機」って反則(川崎国際劇場という1997年に閉館した映画館で40年間使われたものだそう。泣くわほんとに)。それに交通の便がよくないからか、思ったよりすいてたのもよかった。この日はミュージアム内のブラジル現代アートの無料ギャラリー見たり(現代アートはやっぱり、基本「??」ななかに、時折「これ好きー」というものがまじっているくらいだなあ)(アートとは関係ないブラジル雑貨の展示がたのしかった!)、中庭の出店を楽しんだり出来たけど、‥なんにもなくても、お天気だったらまわりの公園めいた施設をお散歩するだけでじゅうぶん楽しめそう。
(しかし帰りのバス。うっかり「川崎駅まで乗ってみるか」と欲を出したら、武蔵小杉から40分くらいかかった。遠かった‥。まあほどよく寂れた道もあり、おもしろい風景だったけど*4。自分メモ。武蔵小杉で降りろ)

*1:内田有紀もか。内田有紀はべつに‥今のところどうでもいい

*2:このへんのわたしの熱い思い、Kはまったく理解してくれません。アニメってだけで「‥黒田さんもマニアックなかおりがするしね」みたいな反応。カリ城はマニアックじゃないというのに‥(怒)

*3:これ、観たかった‥

*4:バス停においてあるカツラ屋の看板がとても印象的だった。2008年の現代に、あんな70年代劇画調のイラストって!「若さをプレゼント」ってプレゼントって売り物じゃん‥