転々/グーグーだって猫である @ギンレイホール
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ゆるゆると、くだらなく、時にせつなくじんわりやさしく。無駄な時間のあたたかさ。他愛のないことってなんて素敵なんだろう。岸部一徳が飛び道具となる世界、ずるいと思いながらきらいになれるわけがない。
グーグーだって猫である ニャンダフル・ディスク付き [DVD]
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ウン、たしかに、原作とは全然ベツモノ。それはそれでいいと思う。でも、ひとが大島弓子を頭から出そうと必死なのに、めちゃくちゃ大島弓子がフィーチャーされとる*2。予告の時点で「え?」と思ったけど、大島さんの漫画をそのまま画面に映すのって、映画として放棄してるんじゃないかなあ。などと思いながら見ていて、途中で気が付いた。この映画は、犬童一心の、大島弓子へのリスペクト映画というかラブレターなのね?なんかもういろいろな思いをまとめて、好きだーって言うことにしたのね。ほえええ。そーですか*3 。
いろいろ思うところはあるのだけれど、なんというかそういう好きだーってのを臆面もなくやられちゃ、かなわないじゃないですか。そうしたくなった原動力も推測できるし‥。でも大島弓子へ思い入れがない人のほうがたのしめる映画だと思う。ややこしい思いをはさむ余地がなければ、ほんわかしたいい映画なんじゃないかな‥*4。まあいい。みそぎは終わった。
*1:同監督の「金髪の草原」も「メゾンドヒミコ」(←「つるばらつるばら」が下敷きにあるそうです。雉も鳴かずば撃たれまい‥)もいまいちと思ったので
*2:「グーグー」以外の作品解説もだけど、小泉さんが大島弓子コスプレみたいのさせられていて、めちゃくちゃ心がザワつく‥
*3:ただ「好き」って思うだけじゃ気持ちは伝わらないし、映画監督が映画で表明しようとするのは正しいことなのだろうかもしかして。わたしが「もう観ない」と決意して見ないでいればいいだけなのだろうかもしかして。でも同時期を生きる大島弓子ファンとして、見届けたい気持ちになるじゃない。厄介‥
*4:そういえばこの映画は「吉祥寺映画」としての側面もあるのだけれど、この映画のなかの吉祥寺描写がどうかというのはおいておいて、楳図かずおが出てくるのはうれしい