にごりえ(1953)/歌麿をめぐる五人の女(1959)

−芸能生活70周年 淡島千景の歩み− @新文芸坐
ああああ。満足。目が満足。こころが満足。いい映画はいいなあ。

にごりえ [DVD]

にごりえ [DVD]

三篇からなる樋口一葉オムニバス。ホームドラマ「十三夜」も、少女の小さな犯罪もの「大つごもり」もよかったけれど、表題作の遊女の悲劇「にごりえ」の女の業の描きかたが、もう。淡島千景の着物はどれも粋(波模様とか漢字模様とか)で素敵。淡島千景て顔が、いきなり粋だと思うんだけど、‥粋に見える顔ってなんだろう。わたしはどんな部分の美に粋を感じるのか‥。目と眉が離れているところ?眉のカーブ?んんん‥(謎である)。美人、ていうだけではなく、ちょっとアンバランスなところ‥。この映画で云うと、計算高そうなのに情にもろいとか、たくましそうで弱いとか、アンバランスさを持ちながら、気高く背筋をのばしているさまを体現した顔というか‥(そのうち解明したいものです)。
それにしても!日本文学ってどうしてこう、貧乏と相性がいいのだろう‥(うなだれ)。
歌麿をめぐる五人の女 [DVD]

歌麿をめぐる五人の女 [DVD]

こちらはうってかわって豪華絢爛、景気がいいのう。歌麿をめぐる女は、五人じゃ足りません。美女てんこ盛り、エロも小さくてんこ盛り、バカ殿もあるよ(ないよ)。美女がこれだけ拝めれば、余は満足じゃ。野添ひとみはかわゆいのう。