七月の映画
ハロルドとモード 少年は虹を渡る(1971) @新宿武蔵野館
Harold and Maude [DVD] [Import]
- 出版社/メーカー: Paramount Studio
- 発売日: 2000/06/27
- メディア: DVD
- クリック: 12回
- この商品を含むブログ (14件) を見る
映画「メリーに首ったけ」でメリーが好きな映画に挙げていた映画。カルト映画扱いされています。乙美のYさんが、「観たことはないんだけど乙女映画らしいですね」と仰ってました。わたしは昔友達にビデオを借りて観ていたのだけど、映画館で観るのはハジメテ。
自殺願望のある少年と年上の女性のラブストーリー。なんでこれがカルト映画にされるのかというと、それはハロルド19歳、モードは79歳。二人の歳の差が60あるから(なのかなあ?)。リアルな恋と見せるためなのか体の関係も辞さないのだけれど、これが‥逆に‥非現実ぽく見えるのは‥ ああわたしはまだまだいろいろなものにとらわれているのだなあきっと。70年代映画のくすんだ天然色、物憂い光線。不思議にここちよい悪夢。
- :
進め!ジャガーズ 敵前上陸(1968) @シネマヴェーラ渋谷
- 出版社/メーカー: SHOCHIKU Co.,Ltd.(SH)(D)
- 発売日: 2007/10/26
- メディア: DVD
- クリック: 19回
- この商品を含むブログ (6件) を見る
この映画を観るのは3回目。俺よ、そんなに好きか、この映画が。でも実際、観るたびに「好きだなあ!」ってご機嫌になるの。またどこかで上映されたら観に行く気まんまん。DVDだって欲しい気がする。そんなわけで、わたしはこの映画のどこが好きなのかなーって思いながら観たんだけど、カラフルな色彩、キッチュなパロディ、ゴーゴーダンスや文鳥、星の王子さま、大船ドリームランド‥。いろいろあるけど一番は、主役のシンちゃんがなんともたのしそうなところ。いつのまにか他界されていたようで、ご冥福をお祈りします。
(同時上映はスパイダースのリーダー田辺昭知と加賀まり子のブラックコメディ「濡れた逢引」(1967)でした。プチGS映画まつり!)
- :
HORRORS OF MALFORMED MEN : 江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間 [DVD] [Import]
- 出版社/メーカー: Synapse
- メディア: DVD
- 購入: 16人 クリック: 649回
- この商品を含むブログ (56件) を見る
もしかして20年近くぶりに再見。20年近く昔に観たのは、今はなき大井武蔵野館。カルト映画と大々的に宣伝した上映だったのかたくさんのそのスジの男性客にかこまれて鑑賞した、イヤな思い出。なにがイヤだったかってそのスジの方々の笑い声。こんな大きな声でこれみよがしに笑う必要あるかしら。ていうかこの人たち、日常でこんなに笑うことあるのかしら。この人たち、こういう映画が好きなんじゃなくてこういう映画で嗤うのが好きなのかしら。なんにしろヤなかんじ!ああ五月蠅い!憤慨しながらも、アウェイな場所にでかけたわたしが悪いのだ。とぼとぼと大井武蔵野館をあとにした思い出‥。映画自体の思い出はあまりありません。ぼんやりと‥無茶。くらいしか。
そんななか再見したのはシネパトス。犯罪映画特集という漠然さからか、19時からの回なのにお客さんは20人くらい?大声で笑う人もいなくてひと安心。気が散ることなく映画をたのしめました。たのしんだ?ええ。土方巽の熱演を。この映画のキーパーソンは間違いなく土方巽なのだけど、その責任感ゆえなのか?「俺が‥。俺が気を抜いたらこの世界が成立しなくなってしまうッ。俺は俺はやりぬかねばならないッ」(←わたしの想像)。指先の水かきにまでみなぎるやり遂げ感。尋常じゃない眼ヂカラ。アンタ‥立派だよ。アンタが頑張ったくらいでどうにかできる物語じゃないんだけど‥でも立派だよ!アンタ輝いてるよ‥!いいもの見た‥。みょうに清しいきもちになりました。
でも物語としてはつめこみすぎだよね(冷静に)。なにこの絢爛さ。そして無茶だよね。さすがのわたしも一箇所思わず、「そんな(バカな)ッ‥」と声をあげました。
- :
赤毛のアン グリーンゲーブルズへの道(1989再編集) @シネマ・アンジェリカ
赤毛のアン?グリーンゲーブルズへの道?【劇場版】 [VHS]
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 1998/06/17
- メディア: VHS
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (1件) を見る
赤毛のアンのTVシリーズ、1話〜6話の劇場用編集。1981年?に作られたけれど、劇場公開ははじめてだとか。TVシリーズの赤毛のアンが大好きなのでいそいそでかけ大満足。とてもよかった。大画面で見るとアンのおしゃべりはきょうれつだな(わたしがマリラだったらひきとらないかも‥)とか、赤毛のアンって、アンだけじゃなくてマリラやマシュウの物語でもあるんだなとか、ひさしぶりの対面はいろいろな思いを抱かせてくれました。
この「グリーンゲーブルズへの道」はアンがグリーンゲーブルズにやってくるところまでなのでこのあとに起こる出来事あれこれを思い出したらそれも見たくなってしまい、いま猛烈にTSUTAYAが恋しい‥。
平日に観たら先着プレゼントの小冊子がもらえたのですが、これがとても豪華な執筆陣!川上弘美や北村薫のインタビューに、銀色夏生のエッセイなど好きなあの人が赤毛のアンのことを語るのを読むうれしさときたら。こんな豪華なものを無料配布だなんて、さすがジブリだわ。底力をみせつけられた気分(感謝しながら卑屈なのはなぜ)。