ロックンロール・マジック(2010)・making of ロックンロール・マジック(2010) @シネマ・ロサ 〜MOOSIC+映画秘宝〜

SPOTTED63/Vol.2 MOOSIC LAB 
 
音楽を観る。映画を聞く。 Featuring 映画秘宝 エクス・ポ nobody TRUSH-UP!! メランコフ spotted701

SPOTTED主催の「音楽を観る。映画を聞く。ムージック・ラボ」という特集上映の初日。今回上映するDVDは(というかCDは)ザ50回転ズ好きのKが持っていて、すでに二度程見てるんだけど、スクリーンでも観たいなあ、と思っていたのと、トークショーがおもしろそうだったのと、日々Kにも井口昇を好きになってほしい‥と願っているのでよい機会*1
「日本おかっぱバンドの頂点」って言葉を井口監督からいただいたんですけど‥。おかっぱバンド、日本にはほかにいないですからね。草分けって言われても、‥草を分けようにも、雑草一本ですよ!(ダ)」

ロックンロール・マジック(初回生産限定盤)(DVD付)

ロックンロール・マジック(初回生産限定盤)(DVD付)

ロックンロール・マジック(2010)
監督・脚本:井口昇/28分/出演・ザ50回転ズ、亜紗美、泉カイ、佐藤佐吉
“日本が誇るおかっぱバンドの頂点”ザ50回転ズと、“日本映画界狂気のサラブレッド”井口昇監督が贈る、同タイトルのミニアルバム全6曲を丸ごと収録したSFロックオペラ!痛快無比な内容は是非、相性抜群の大スクリーンで!
making ofロックンロール・マジック(2010)
16分/構成・撮影・編集:デモ田中/出演・ザ50回転ズ井口昇
ザ50回転ズのメンバーと井口監督へ注がれる愛情、画面に溢れ出るロックスピリットが同時上映される本編をさらに楽しくしてくれる。デモ田中監督による傑作メイキング・ドキュメンタリー。

『ロックンロール・マジック』は、デ・パルマの『ファントム・オブ・パラダイス』と手塚真の『星くず兄弟の伝説』の遺伝子から生まれた痛快映画だ。日本映画じゃミュージカルはお寒いといわれて久しいが、やれば出来ることを証明した。特別トークイベントもやるぞ!見逃した奴は後悔すること間違いなし! − COMMENT 田野辺尚人(『映画秘宝』編集部)

思ったとおりにおもしろかった!映像の時間が短いぶん、トークショーが大充実。50回転ズのイベントだったからか、お客さんに女の子が多かった。ロサの井口昇のイベントで、こんなに女性が多いとは感無量(いつもの井口層があまりいなくて、これはこれで残念。おもしろいんだから観ればいいのに)。
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トークショーは、井口監督、ザ50回転ズのダニー・ドリー・ボギー、映画秘宝の田野辺さん、特殊造型の西村さん(このPVでは、タイムマシンギター(?なんのこっちゃ)作成)、まいど御馴染みデモ田中の面々。豪勢!まずは、『ロックンロール・マジック』撮影の思い出について。「6曲を2日で撮ったんだけど‥。聞くところでは、PV撮影の標準的なペースは、1曲につき2日なんだって‥?(井)」「搾取されてる‥!(西)」。「夏の朝、いちばん最初に撮ったのが、バットでぐるぐる回る場面で‥。映画撮影の厳しさを知りました‥(ダ)」。「役者さんたちが追い込まれている姿を見ると、燃えるんだよねぇ〜。それが俺のロックンロールなの!(井)」。「みんな、この体型と笑顔にだまされて‥。ついていきたくなっちゃうんだよねえ(西)」「天使の笑顔‥(ダ)」。
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井口ファンのわたくしは、このPV集をハジメテ見たときには、こんなに井口ワールドを炸裂させちゃっていいの(ビキニのゾンビとか、美少女鉄仮面とか)?50回転ズファンに怒られない!?嫌われない!?とドキドキしたものですが‥。「80年代のロック映画みたいに、熱くてチープでちょっとダサいかんじにしてほしかったんです(ダ)」、50回転ズ側からの指名らしいので、あれでよしなのね、とホッとしました。
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「50回転ズの今回の曲は、ロックだけど、ポップで、馴染みやすいよね。気がつけば家で歌ってるもん(井)」「家で‥。どんなときに歌ってるんですか?」「掃除してるとき。掃除とか、ビデオの整理のときに、気がつけば歌ってますね(井)」「掃除‥。井口監督の家庭的な一面が‥」。←今日のキュンポイント(俺だけか)。
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引き続いては。お気に入りのロック映画について。映画秘宝の田野辺さんが挙げたのは、(たくさんあったのでだいぶ頭からぬけているけど)『ゾンビ』『レポマン』『グッドフェローズ』『狂い咲きサンダーロード』など(ひとつひとつに合いの手を入れるダニー、律儀だなあ)。特殊造型の西村さんは、ご自分が監督したスクーデリカ・エレクトロの「MISS」という曲のPVを挙げて、上映してくれたのだけど、これがものすごい破壊力で、心底驚いた。メンバーがPVに出たくない、と言ったので、着ぐるみを主人公に物語をつくられたそうなんだけど(オバQによく似たオバRが、夜の街に薬を買いに行くという物語みたいです‥)、これ‥。曲の内容にあってない、ていうか、滅茶苦茶‥。よくスクーデリカのメンバーが嫌がらなかったなあ。西村さん、自由すぎる‥(誰もとめなくていいのか)。YOUTOBEにあったので記念に貼っておきます。

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井口監督は、手塚真の「MOMENTO」。当時8ミリでミュージカルを作るなんて画期的だったんだよ!本来が踊る人じゃない人が踊るミュージカルが好きなんだよ、踊りがダサーいのがまたいいの。ニコニコうっとり語ってくれました。(そういえば、井口さん撮影したやつ見てすごい楽しそうに笑ってましたよね、と言われて、「監督がたのしまなくちゃダメなんじゃないかと思ってー(笑顔がキラリ☆)」。←これもキュンポイント)
50回転ズの面々は、ボギーが『フルメタル・ジャケット』、ドリーが『キャデラックレコード』、ダニーが『岸和田少年愚連隊』、「男の子はゼッタイこういうの好きでしょう!」なんて言ってみんなして熱く語っていたのがよかった。(しかし欲を言えばデモ田中にも一本挙げてほしかった。せっかく同席してるのにィ)(デモ田中のキュンポイントも書こう。「デモさん、我々のことを好きって言ってくれるのはいいけど、はじめて会ったとき何て言ったか覚えてます?“俺、50回転ズのことそこそこ好きだよ”ですよ。わたしら本人を前にして(ダ)」。)
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トークショーのなかに、「ドグーンファイブ」のCM(井口昇の作詞が光りまくり)や次回作「富江」の予告が上映されたのだけど、「富江」のことを田野辺さんが、「クルシメさんや恋する幼虫みたいに、井口さんのフェミニズムが前面に出た映画です」と評していたのですっごいたのしみ!わたしのなかでは、特撮の井口昇じゃなくて、乙女スピリットの井口昇なんだもん。富江!たのしみ!待ってろよ!!上映された予告編、かなり気持ち悪かったけど。

*1:すでに何度か見せて、「俺にはちょっと」と断られているのに、なにこのネバーギブアップ