電人ザボーガー(2011) @新宿バルト9

展示が終わってそうそうにおでかけ。映画→カフェでごはん→新宿御苑をおさんぽ。晴れた日の新宿の典型的なデートコース。一緒におでかけしたのが女の子、見た映画がザボーガーなのをのぞいたら。

電人ザボーガー 監督:井口昇/出演:板尾創路古原靖久山崎真実宮下雄也/2011年/日本/カラー/114分
 
秘密殺人強盗機関シグマに父を殺され、復讐を誓った大門豊。彼は地球の平和を守るため、亡き父が作った変形型バイクロボット「ザボーガー」と共に日々闘い続けていた。そんな大門の前に現れた、敵の女サイボーグ・ミスボーグに大門は好意を持つようになる。それが悲劇の始まりだった…。

そんなわけでザボーガー。たのしみにしてたのに。前日までの疲れがたまっていたのか(こうふんして眠りがあさい日が続いていた‥)、少し眠ってしまいました*1。 退屈なシーンなんか一個もないのに。2回目なので気がゆるんだのかな‥。そう、わたしは、9月の舞台挨拶付インターナショナル版上映にひとりで足を運んだ女。ザボーガーと井口昇監督といっしょに写真を撮ってもらった女‥(ザボーガーとの2ショット撮影までがオプション。井口監督はよこにいたのでお願いしてみた)。
以下、インターナショナル版やトークショーの思い出をはさみながらつづります。熱いわりには心酔してなくてごめんなさい。のりきれなかったんです、ザボーガー。井口監督の熱い思いが伝わってくるだけに、のりきれなくて寂しかったよ‥。

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トークショーのときおもしろかったところ。壮年期の大門が、糖尿病をわずらっているのは、この映画を撮っている最中、井口監督が、自分のことを糖尿病にちがいない、、、、と思っていたから。「だから、あれは、当時の自分へのエールなんですよ。糖尿病だって負けないぞ!っていう」。結局井口監督は、糖尿病ではなかったそうです(ヨカッタです)。
トークショーのあと、「ザボーガーと2ショット撮影」があったのだけれど。けっこう待ち時間があり、気がつくと、さっきまで1人でいた人たちが、ザボーガーについて語り合い、集団になっていてびびった。さっきまで孤独な大人たちだったのに、ザボーガーでつながってる‥。うらやましいやら、さびしいやら。まさかあそこであんなさびしい思いをするとは‥(わたしは単なる井口昇ファンなので、ザボーガーではつながれない)。人生っていつどこに落とし穴があるのかわからないな、と思いました。
  
9月に観た、「インターナショナル版」は、国内版より少し短い。カットしたのは洞窟でのラブシーン。なぜインターナショナルで版ラブシーンをカットする?ふつうラブシーンは国内版でカットしません?親子で観ていて気まずいじゃないですか。トークショー時には小論争になったこともあり、カットされたラブシーンが、気になっていました。それで、観て。 なんじゃありゃ。ラ、ラブ?これを「ねえねえあそこなにしてたの〜?」とこどもに聞かれたら、「大人のわたしにもさっぱりわからない、、、」と答えるしかない。顔から触手がのびてくるんだけど(アンドロイドなので配線がのびているのかも)、なにしてるのか、ほんとにわからん。愛の表現としてわからん。 愛のまえには大人もこどもも等しく無知−。そんな意味では有効かもしれんが。
しかしこんなことを心配しなくても、場内にあまりこどもちゃんの姿は見えませんでした。大きいおともだちばかりなので安心安心。取り越し苦労か。
ラブシーンより愛情深かったのは、全編にたぎるオリジナル版への愛。特撮のルールとかオリジナルのザボーガーとかなんにも知らないままに、エンディングには大感動。よくわからないままに愛をうけとめ、涙ぐむ地平にまで流されてしまった*2。単純な人間でよかった。

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映画には関係ないけれど、20年ちかいつきあいの友人が、「実は隠れ特撮ファンだった」というのはなかなかの衝撃。そんな彼女に特撮のイロハを教わりながら、新宿御苑へ。
 
薔薇をながめたり匂いをかいだり、すこしだけ芝生に寝転んだり。公園で、意識してくつろいだりするのわりと好き。こういう時間をもっとつくりたいんだけどなあ。

*1:しかも板尾パートで!板尾を観に行ったと言っても過言ではないのに!‥でも、板尾ファンとしては、板尾はかっこいい人なので。特にこの映画のなかの板尾がかっこいいわけでもなかったのよ

*2:映画が終わってから、「なぜあのおじいさんなのか」友達にレクチャーを受け、また泣きそうに‥