アデュー内藤ルネさんの会 @スパン・アートギャラリー

このたびは故内藤ルネにお心をおよせいただき、まことにありがとうございました。本人は痛みも苦しみもなく、死の恐怖も覚えず、テレビを見ながら眠り、そのまま逝きました。弟夫婦と僕とよっちゃんの四人でおくりました。内藤ルネの煙はよく晴れた秋空に淡くのぼり、お骨は弟に抱かれて父祖の地岡崎へ帰りました。長い間、いろいろお世話になり、お礼をもうしあげます。お返しもできずにいなくなってしまったことをお許しください。
「アデュー内藤ルネさんの会」の会場スパン・アートギャラリー、新聞では住所非表示になっていましたが、銀座プランタンの並びです。お茶だけで本当に何のおかまいもできませんが、おでかけのついでにお寄りいただき、皆さまで賑やかに歓談し、内藤ルネのピンクの分骨にお声をかけていただければありがたいです。あまりに楽だったので、当人はまだ死んだことに気づいていないでしょうから、さぞびっくりするでしょう。
私どもの不備のため、このはがきをお届けできない方もいらっしゃいますので、お知り合いにお伝えいただければ幸いです。12月2日(日曜)昼2時から7時頃までです。会費不要、平服で。
 尚、ご供花はすでにたくさんいただきましたし、会場も広くはありませんので、どうぞお心づかいなくお願い致します。
                           本間真夫・義春

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会場にはルネさんが2007年に書いた絵が飾られていて。今年も絵を書いてらしたのね、お元気だったのよね、とほっとする。あまやかな毒を隠そうとしない砂糖菓子みたいな少女とは対照的に、少年のイラストは、なんとも愛嬌のあるお顔。女の人が描く少年像でも男の人が描く少年像でもなく、そういえば薔薇族に描いたイラストを見るたびに、独特の美意識なのかしら、って不思議だったんだ。なんて思いながらルネさんの写真に目をやったら、少年の絵の面影そのままなので泣きそうになった。涙をこらえながら遺骨(うす薔薇色のお骨‥)に手をあわせる。ルネさん、すてきなおはなしを、かわいいものをたくさん、ありがとうございました。今日のギャラリーもすてきです。
会場にこぼれるルネさんの思い出ばなしは、乙女純度がたかくて、ふわふわ綿菓子みたい。ルネさんの人柄どおり、チャーミングなお別れ会だった。