少女小説家は死なない

家に帰ってパソコンをたちあげて、氷室冴子の訃報を知り愕然となる。51歳。まだ若いのに。51歳。そうすると、わたしをうっとりさせたあの作品を書いていた当時はまだ20代〜30代?‥‥。20代だった。20代にしてあの完成度。才能とはそういうものか。彼女の小説のなかの少女たちのいびつな純粋性に、呆れたのち、勇気づけられた。すてきな同胞に出会えたみたいにわくわくたのしくむさぼり読んだ。思春期に彼女の作品に出会えたことを幸運に思う(こうして昔をふりかえると、自分はなんだかんだ言って自分の通ってきた道が好きなのだなあ。感謝とともに自覚‥)。ご冥福をお祈りします。