丸木俊 絵本の世界 @原爆の図丸木美術館
「あざやかな色彩の交響曲」というサブタイトルどおり、モザイク細工のように、まばゆく光かがやく空。こどもや動物の愛くるしい曲線のデフォルメ(丸木俊の描くヒヨコがツボすぎる)。こまやかな描き込み。にじむインクが生命体のよう。
図録のほかに、さらりとしたラインが安野モヨコチックでかあいらしい「ロシアのわらべうた」の復刻版購入。イラストもだけれど、わらべうたの詞が朴訥でいいかんじ。かわいくてたのしいだなんて最強だな。復刻版のサイズのほどよさといい、さすが架空社さんと思わずにいられない。
- 作者: 丸木俊,内田莉莎子
- 出版社/メーカー: 架空社
- 発売日: 2006/12
- メディア: 単行本
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などと楽しげに書いてみたけれどすみません。常設展示の「原爆の図」の衝撃が強すぎて憔悴してしまい、絵本の世界展をたのしむことは出来ませんでした。(順路として、2Fの「原爆の図」を見てから1Fに降りて企画展。企画展から先に見たら集中できただろうなとは思うのだけれど、うきうき楽しいきもちになってから「原爆の図」を見るのは土下座百万遍的な気持ちになるので、‥‥。順序の問題ではないかと)
「原爆の図」、おそろしい。「原爆の図」、すごかった。感情を動かされることを感動というのなら、絵を見てこんなに感動したのははじめてかもしれない(でもあれは‥感動ではなく動揺‥)。だがしかし。「原爆の図」、ちゃんと見れてない。ちゃんと見れる日は来ない気がする。
「原爆の図」解説(→☆)。わたしは、「連作」「おおきい」くらいの前知識しかありませんでした。描かれた内容(原爆や虐殺や公害など、人間がつくりだした地獄図)もさることながら、あの大きさ・書き込みを15作も描きつづけるという気迫にやられた気がします*1。