うどんやミステリー

このあいだうどんを食べに行ったら、大食い推奨店だった。×分以内に×皿食べたらタダ、残したら代金頂戴しますっていう。ちょうど若者が挑戦していた。Kはサラリーマンだと言うのだけれど、わたしはお店のオバチャン(オバアチャンと言ってもいいかんじ)との会話から学生さんかと思った。顔は見えなかった。
若者が挑戦していたのは2.5キロのうどん。代金2500円。10分内に食べればタダ。ちなみにふつう盛りのうどんは約500g。さらなるチャレンジメニューには4キロ、4000円。これは完食すると賞金がでる。若者は、あっさり撃沈していた。わたしの席から姿は見えず、オバチャンの声しか聞こえなかったのだけれど、はじめは「がんばれー!がんばれー!」と声援を送っていたのが、途中から「もう無理しなくてもいいわよ。残ったうどん、包んであげるから。持って帰ったら、お母さん喜ぶわよ」と慰めに変わっていたので、ああ、だめなのだな、と思いながら背中で気配を感じていた。
タイムアップ。「残念だったわね」声をかけるオバチャン。「残ったうどん、包んであげるから。持って帰りなさいよ、ね?」「はァ‥。すみません、おねがいします」うなだれる若者。「2.5キロは大変でしょ」優しく慰めるオバチャン。「そうっすね。‥このあいだ大盛り食べて‥。あれが800gなら、3倍ならなんとかなるかなって思ったんですけどね。甘かったです」言葉少なに、敗北を認める若者。「そうねえ‥」微笑むオバチャン。「1キロまでは、かるいのよ。わたしも1キロまではぺろっと食べちゃうわよ」なにを言うかオバチャン。顔を見合すKとわたし。「‥1キロまでは、軽いっすか‥」更なる敗北感を味わっているであろう若者。お気の毒に。
お店を出てから、なぜ、オバチャンは若者にあんなことを言ったのか、Kと討論になった。うどんを甘く見るなって言いたかったのかな?それにしてもオバチャンは、推定60代なんだけど。いつ・なんで2.5キロに挑戦しようと思っただろう。謎は深まる*1

*1:今日友達ともりもり中華食べて食べ過ぎて、苦しくなってフと思い出したので書きました