細雪(1983) @コマ東宝

さよならコマ東宝 〜ファンが選ぶ想い出の東宝名作映画フェア(→☆)〜

細雪 [DVD]

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着物好き女子には「見るべし」マストな作品らしいのだけれど。薦められてもいまひとつ食指が動かなかったのは、旧名家の四姉妹ってことで、着物が「はんなり」やわらかもので、わたしの趣味じゃないんだもの。実際観ても、うるわしいけれど身をのりだすかんじにはならなかった*1。女優陣に関しても、「綺麗なのはわかるけれどツボとしての魅力がわからない」*2人たちばかりなので、いまひとつときめきがなかった。映画が終わったあと、おばさまたちが、「素敵だったわねえ‥!四姉妹みんなの綺麗なこと!着物もねえ。夢二の世界よ〜」とうっとり話していたので、好みのツボがストライクなひとはここまでたのしめるのか‥とすこし羨ましくなった。
でも京都のお花見とか紅葉狩りとか暗い日本家屋とか首筋におしろい(色っぽい〜‥)とか、美しい日本てんこもりで眼福。おっとりした関西言葉も耳福。主役(?)のわりに心情的な台詞がぜんぜんない吉永小百合の、底知れないかんじもよかった。おとなしそうに見えるけれど喰えないというか手に負えない、これって吉永さんのパブリックイメージじゃないかしらん。原作を読み直したくなった(けど長かったような‥記憶が。気後れ)。

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しかし「さよならコマ東宝*3、考えてみたらコマ東宝、昔一度来たっきり?(シアターアプルで2度くらい映画を観た気がするけど、今思うとコマ東宝のほうだったのかしらん?) ‥さよならを思って胸が痛むのはコマ劇場だわ。もっと大人になったら、演歌リサイタルショー観たかった。コマ劇場‥。昔招待券もらってミュージカルを観たことあるけど‥、自腹では江頭2:50のソロトークライブに来ただけだわー。わたしのなかでコマといえばエガちゃん‥。(この過去にこそさよならしたい‥)

*1:お手伝いのお春ちゃん銘仙に一瞬ときめいたけど

*2:岸惠子はちょっと好きだけど、83年はもうトウが立っていてムニャムニャ‥

*3:500円均一のおかげか、けっこう混んでいた。場内は軽食持参のおじさまおばさま多数で、これぞコマ!って気がしてうれしくなったのも束の間、マナー面でううむとうならされるご婦人に隣に座られて、ううむ(うなり声)。でもこういうのも映画館の醍醐味の一部って気もするし、500円だし、まあいい