野町和嘉写真展 「聖地巡礼」@東京都写真美術館
写真家、野町和嘉は20代半ばでサハラ砂漠を訪れ、大地のスケールと、過酷な風土を生きる人々の強靱さに魅せられたことがきっかけとなって、今日までドキュメンタリー写真を撮り続けてきました。(略) 35年余に及んだ取材地域は、ナイル川全流域からエチオピア、極限高地チベット、南米アンデスまでをカバーし(略)、地球規模のスケールで「大地と祈り」を撮り続けてきました。(略) 2005年には、野町が30年以上にわたって撮り続けてきた世界各地の「祈り」を集大成した『A PHOTOGRAPHER'S PILGRIMAGE』(日本版『地球巡礼』新潮社)が、9カ国語版にて世界同時刊行されました。 本展は最新作のガンジス、イラン、アンデスを中心として、代表作のアフリカ、エチオピア黙示録、メッカを加えた約150点によって構成するものです。(→写真美術館HP)
心地よい空調のなか、快適に管理された美術館という空間で見て、知った気になるのはいけないなあ、と思いながらも。自分の足で・目でじかに見ることなどきっとできない遠い景色のあれこれを切り取って見せてくれる写真ってありがたい。気温も匂いも風のかんじも、何も想像できないくらい、距離は遠いけれど。祈りについてもよく‥わからないけれど。(野町さんが展覧会の挨拶文みたいので、「宗教については日本人には理解しにくいと思うが、「宗教」を「家族」という言葉に置き換えてみると理解しやすいかと思う」と説明してらした。わかったような、わからないような。ああでも身近な感覚としてはわかったのかな‥)
わからないからじっと見てきた。
インドのあたりがやはり強烈で、野良犬が人肉を食べている写真とか、この光景をじかには見られない気がした(写真でも、きつかった。のに目に焼きついてしまった)。自分のなかのなにかが崩壊しそう。でも、人間が生態系に正しく組み込まれるってこれだよなあ、ある意味理想の世界、とも思って。インド。ああインド。*1
インドについては、最近本を読んで(↓)、「インド行きたい!今度こそ自分の足であちこち歩きたい(前回の旅行が箱入りツアーだったので。とても快適だったのだけど若干物足りなさが残った)(→☆)。でもわたしにフリーの旅が出来るであろうか」と考えていたのでちょっぴりタイムリーでした(でもこの写真展でハードル高くなった)。
ちなみにKは、「インド、行ける気がしない」とキッパリ。わたし以上に骨のない‥。
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*1:ちなみに次はアフリカだったか。食べ物があまりない砂漠での少年の食事は、少年がじかにしぼる家畜のミルクで。乳をしぼりながら膣に空気を吹き込むと、乳の出がよくなる(ので少年は食事のためにそうしている)と書いてあって、なんたる生活の智恵かと思った