喜劇 駅前旅館(1958)/負ケラレマセン勝ツマデハ(1957)
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2005/02/25
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フランキー堺がかわいく見えるなんて。わたしはまたひとつ階段をあがっていたらしい‥(と思ったけど、当時29歳くらい?(あの手の顔もエイジレスよね) かわいく見えてもまあヨシか)。「あんたのロカビリーを見せておくれよ」むちゃくちゃなロカビリーライブにけたけた笑ってしまった(わたしも拝みたい!)。はは暢気だね(こんな昭和笑いを満喫する自分が)。
冒頭の森繁の「裸になった女はどうも正体が知れない」という科白が含蓄にあふれすぎていてくらくらした(そんな意味深な台詞ではないところがなんともまた)。エロから哲学‥。道は究めるべきですなあ(すみませんてきとういいました)。
淡島千景の着ている着物が、どれもこれも素敵というか、好みのど真ん中でまいった。まいったわ!感服。小料理屋の女将という役柄のため、基本粋路線。帯の上からエプロンするのキュートでいいなあ。森繁といいかんじになりかける夜の着こなし(藍地は紬なのだろうなの着物に、青白黄色の帯むすんで、帯締めの真紅がピリッと可愛いの!あたい真紅の帯締め買う*1!きわめつけは、ラストの初夏の道行のときの着こなし。白地に青・ラベンダー・レモン色など*2の縞の着物はやっぱり紬かなあ、ラベンダー色の帯に白いレースのショール(日除け用と思う)、白い日傘(黒いレース模様みたいなのがモダン)、まったくもって完璧。なんつーかケイタマルヤマ。淡島千景が着るからいいんだと思いながらも。ああ、あたい、ラベンダー色の帯買う!
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【負ケラレマセン勝ツマデハ】(ソフト化してないみたいです‥)
コメディ映画の習作、みたいなかんじ。キャストは豪華だしところどころおもしろかったけれど習作みたいな(森繁にエロがないから物足りないのか)。この映画の淡島千景も小料理屋の女将。「あんたのたくましさに惚れた」と言われるナイスなはまり役。いろいろおもしろいポイントはあったのだけど特にピンと来なかったのは、「駅前旅館」で使い果たしてしまったせいか。
*1:朱色と三部紐しか持ってなかった。←家帰って確認したらしい。帯締めの前にしぶい紬の着物を買わなくてはいけないことには気付いていても気付かないふり。資金がないので
*2:和服にカタカナで色の説明するのはいかがなものかと「色の手帖―色見本と文献例でつづる色名ガイド」を開いたところ。その名前の美しさに溜め息をつくとともに(勿忘草色、薄花桜、秘色、覗色、ぜんぶ水色の仲間なんだけど美しいねえ)、ふつうに「ラベンダー」「ライラック」と片仮名が使われていて肩透かし