PARIS パリ(2008)@ギンレイホール

数字まみれの仕事を放り出して早稲田松竹に行ったら、「立ち見席も満席のため入場できません」。こんなのはじめて(「ダークナイト」観たかった‥)。うなだれつつギンレイに移動。

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PARIS-パリ- (通常版) [DVD]

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クラピッシュがデュリスで撮るパリ群像劇。良くも悪くも安定感。
ロマン・デュリスもいい味(若干加齢臭)出てきたな‥としみじみ。(はい。わたしも同じくらい歳を取ってきています) 余命わずかと宣告された人には世界はもっと美しく映る気がするけど、べつに不満というほどではない。ヒストリアンと建築家の兄弟がよかった。日本人でこの兄弟をキャスティングさせるとしたら誰かしら、なんて想像してニヤニヤ。ジュリエット・ビノシュはドンくさい役が上手だなあと感心。美人なのにフランス人なのにフランス女って気がしない不思議。映画のなか、キャラクターたちが交差するとき、みょうにうれしいのは何故だろう。人と人とが、ただすれ違うだけでも、それぞれの生活が一瞬交差することの、あの高揚感。人生ってたのしいな、いとしいなと思うのは、映画が見せる神の視点か。