村山知義と三匹の小熊さん @ギャラリーTOM

1984年に創設されたギャラリーТОМは、このたび開館25周年を記念して、ながらくビデオ版のみ頒布されていた村山籌子・村山知義の共作のアニメーション『三匹の小熊さん』のDVD版を発行することにいたしました。
この展覧会は、その発行を記念して、『子供之友』誌(婦人之友社)に1925年から28年にかけて連載された『三匹のこぐまさん』シリーズとDVD上映、原作の紹介、そして原作から生まれた2本の紙芝居を紹介して、籌子・知義の仕事に焦点をあて、業績を顕彰しようとするものです。〜(略)〜 
今回の展示は、二人の作品のうちのわずかなものですが、『三匹のこぐまさん』の仕事を通じて籌子と知義の絵ばなしの豊穣な世界の扉を開けていただけたらと念じております。(HPより→☆

すんごいワクワクしてギャラリーの扉を開けると、三匹の小熊さんがたくさん!喜び勇んで近寄ると、んんん。ん‥。原画じゃないのね。すこしがっかり。1Fに展示されているのは、原画のカラーコピーと、昔出版したもののカラーコピーと、現代版のカラーコピー。まあ色々見比べるのたのしいけれど。昔出版されたものは旧仮名遣いも麗しく、ていうかこの絵本のリズムって旧仮名のほうがしっくりくるよな、とうなったり、現代版の色調はあまりにフラットで(アニメ調?)、わたしにはちょっと物足りないのだけど現代の子供さんにはたまらないのかしらん‥などと考えたり。2Fの紙芝居バージョンの『三匹の小熊さん』は同じ熊とは思えない劇画調。口調もはっきりしていて可笑しい(表現のための理知的なアプローチがさすがすぎる)。階段を降りて1F別室(小熊さんではない絵本原画が展示)に移るところに小熊さんの原画発見。じっと見てたらギャラリーの方が説明してくだすった。メインフロアは自然光が入りすぎて原画は展示できないのだとか。なるほど‥。納得しつつ若干しょんぼりしていたら、素晴らしいことを教えてくだすった。なんと、2012年(?)には大規模な村山知義の巡回展があるのだとか*1!ウオー、たのしみ!長生きはするもんだねいと思いつつ、今日のメインイベント、DVD購入。「三匹の小熊さん」は絵本よりもアニメのほうが凶暴にかわいい‥(音楽もかなりイカしてます)*2。昭和6年の日本の麗しのアバンギャルドが我が手に。うれしー。

*1:全国4都市?関東は葉山の近代美術館予定。舞台のお仕事なども見られるって!ああでも逆に童画は少しだけかも

*2:もちろん絵本は素敵なのだけど。推薦文は黒柳徹子だよモチロン買ったよ。でもアニメはもっと素敵なの