フロスト×ニクソン(2008)/ミルク(2008)@ギンレイホール

政治もの二本立て‥。多少の苦手意識を持ちながら鑑賞。でも政治というか、人間のすることってドラマだね(おもしろいもんだね)、という二本立てだった。おもしろかったかわりに(?)、これ見たら政治が身近になったよ‥!ということはない。

フロスト×ニクソン [DVD]

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政治にとてもうといので、「寝てしまうかも」。覚悟してたけど平気だった。息詰まる攻防戦にハラハラして、眠気がやってくる隙がなかった。おもしろかった。政治ものというか人間ドラマというか、対戦もの?頭脳スポーツのような。
見るたびに思うことなんだけど、ケビン・ベーコンは今日も原田泰造に似ていた。今日も、ひとり忠臣蔵(イメージ)。だからどうだというのではなく、今日もまっとうしているなという満足感。

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政治ものというか伝記。
ゲイへの偏見をなくすのに、どうして政治からのアプローチが必要なんだろう?と不思議だったのだけど、はじめに政治的に弾圧?されかけたのね。びっくり。知らなかった。そういえば子供の頃、オレンジの都サンフランシスコでゲイ・パレード開催、なんてニュースを見た記憶があるけれど、あれはこういうことだったのか‥。政治で公に、正しいこととして弾圧しようとしていたなんて‥。それがちょっと前のことだなんて、おそろしい。
そのおそろしさを、弾圧する側の足元のもろさをのぞかせながら語るのが、奥行きというかこの世界の不安定さというか‥。精神的に弱い人たちがヘンに魅力的に描かれていて、切なくも厄介。勧善懲悪で終わるわけがないのはわかっていたけれど。
人を導くための言葉(聖書ね)が、解釈によって凶器になる。どうにでもなる。ミルクが自分の演説について言われる、「君の演説は気持ちが落ち込むのがよくない」というアドバイス(正しさも必要だけど、演説後の希望感を、的助言)が印象的だった。