緊急ナイト vol.14 @新宿紅布

今回のゲストはアイゴンこと會田茂一。コータローさんと仲良しで長い付き合いなのは知っていたけどもう30年近いとはびっくり。「コータローさん、‥あっ、“さん”って言っちゃった。コータロー、一(いち)の舎弟です」。自ら(一の)舎弟を名乗るとは二度びっくり。「カプセル怪獣アイゴンです!」この自己紹介もびっくり。(てかアイゴン、ここにいる皆が池24聞いてるわけじゃないから‥!)*1ウルトラセブンも共通言語じゃないから‥)たのしいびっくりいっぱいの夜だった。

カプセル怪獣
ウルトラセブンなどの作品に登場する、主に使役者が戦闘不可能な場合の支援に呼び出される怪獣。

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アイゴンとコータローさんのトークが異様におもしろかった。仲よきことは美しき哉。2人が出会ったのがもう30年近く昔で(アイゴン16歳、コータローさん20歳のときらしい)、アイゴンのよく行く楽器屋さんにコータローさんも通っていて。「コータローというでっかい男が、すごい背が高いのにすごい低い位置でギターを弾くからストラップを2本つなげて使ってるらしい」なんて噂になっていて(実際2本つなげて使っていたそう)。はじめて会ったときにアイゴンが大きいポカリスエット(通称デカポカ)を持っていたら、「おっデカポカじゃん。ちょっとちょうだい」と声をかけてきたとか(一瞬で主従関係?が決まるかんじがおかしかった。桃太郎だったらひとくちもらったほうが舎弟なのだけど‥)。
なんでも出会った頃コータローさんはシメサバに夢中で、まだ高校生だったアイゴンを飲み屋に連れて行ってシメサバを食べさせたり、ステージ上のアイゴンに「シメサバ!」と声援を送ったり、自分のバンドでも歌い終わってのMCでやおら「シメサバ食べてる?」と語り出したり、「今考えると頭がおかしいよね(笑)(コータローさん)」。「しかも、その連れてってもらった居酒屋のシメサバ、コータロー君は“日本一美味い”って食べさせてくれるんだけど、それほどでもないっていうか、シメ過ぎでしたよね‥(アイゴン)」「おい、こら!寿司屋じゃないんだからいいの!飲み屋のシメサバはシメ過ぎぐらいがいいんだよ!(コータローさん)」。微笑ましすぎる‥。
そんなコータローさんがこの日は2062年からやってきた未来人に夢中でステージ上でさんざんプレゼンしていたが、淳さん(緊急バンドベース。昨夜もさんざん未来人ネタを聞かされたであろう)は、「未来人?(勧められたけど)読んでないす」とアッサリしたものだった。微笑ましすぎる。

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春にコレクターズからベースのオリさんが脱退したとき、カプセル怪獣の血が騒いで、「コレクターズのベーシストにスカウトされたらどのベースを買おう‥なんてベースについてあれこれ調べたりしてね。もっとも自分はギタリストなんですけど」「あ、俺、人のバンドにすぐ入りたがる癖があるもんで(笑)」「まぁ、声はかからなかったんですけどね(ギタリストだから)」。
「だからこの緊急ナイトも、いつ呼んでくれるかな〜なかなか声がかからないな〜ってずっと待ってたんですよ。やー、長かったなあ」。ちなみにいざ緊急ナイトに出ることになると、どんなふうに振舞えばいいのかなんの曲を演奏すればいいのか迷いに迷って、前日もコータローさんにあれこれ質問していたそうだけどそのたびに、「いいのいいの(笑)、なんでもいいんだよって。あれで通じてたんすか?(淳さん)」「ん?わかんない(コータローさん)」。そのわりにアイゴンかっこよくやりきったなー。

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アイゴンのステージはMCとのギャップがたまらない、柔らかいギター音での優しい弾き語りでとてもよかった。FOEの曲とか聴いたことなかったんだけど俄然聴かなきゃ!な気持ちになった。コータローさんとの長い付き合い〜コレクターズが(紅布から徒歩1分の場所にある)パワステでライブのときは、コータローさんの部屋から一緒に出発してリハ・ライブ・打ち上げに同行してまたコータローさんの部屋に帰ったこと〜など語りながら「青と黄色のピエロ」のカバー。渋いところついてくるなあ。加藤さんの作る青臭い歌素晴らしいな‥。さらに、緊急バンドのセッションでは、「太陽にほえろ」のテーマ曲と鈴木則文監督と菅原文太ダブル追悼の「一番星ブルース」!で心を鷲掴み。コータローさんのギターで「一番星ブルース」を聴けるなんて、ド感動です。ありがとうアイゴン‥。

(あと、アイゴンのステージの後が緊急バンドだったんだけど、アイゴンがギターのセッティングをしていたので、「?? ギターセッションするっていってたからそれでかな?アイゴン、ゲストじゃなくてしょっぱなからギターで参加するのかな?」と思いながら見ていたら、コータローさんのギターをセットしていただけだった。ナイス舎弟!というかローディー‥)

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コータローさんのかっこよかった発言。緊急バンドで「サマータイムブルース」を(英詞で)歌うようこさんに、「♪ようこはまだまだこどもだよ♪」とコーラス。歌い終わって、「ねぇコータロー君。わたしまだこどもなの?」不思議そうなようこさんに、「まだ全然こどもだよ!」。「ようこ俺より年下だよね?俺がまだこどもなんだからようこはまだまだこどもなの!」。ってなにこれかっこよすぎる‥!「外見は老けるけど、中身は老けないよ」。!!!!。わたしも舎弟にしてほしいー。

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緊急バンドのセトリ的なもの。順番はめちゃくちゃです(すみません)。この日は3人とも白シャツで恰好よかった。特にキュウちゃん。モヒカンに白シャツ恰好いいんだなー。緊急ナイトの日はキュウちゃんが注いでくれるんで普段飲まない生ビールを飲んでしまう女心です(わかりにくい)。

インスト・ストリッパー(淳さんボーカル。沢田研二カバー)・クレイジー・クール・キャット(鮎川誠カバー。表記がないものはコータローさんボーカル)・人生は気まぐれ(ゴールデンカップスカバー)・モノクロームガール・それだけ・いつかきっと・マウンテントップ / 変わりえぬ愛(はるさんボーカル。キャロル・ジョニー大倉カバー)・サマータイムブルース(ようこさんボーカル。エディ・コクランカバー)・太陽にほえろテーマ曲(アイゴンとギターセッション)・一番星ブルース(アイゴンボーカル。菅原文太&愛川欣也カバー)

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はるさんのかっこよかったことも書かなくては。この日は椅子に座っての弾き語り。なので時々しか姿が見えなくてムムムだった。体調が悪いんじゃなくてよかったけど(なんだこの母目線)、ストラップの調子だったら出演者の誰かに借りればいいのにー。ブーブー。微妙なブーイングはさておき弾き語りはとてもよかった。
弾き語りにもいろいろなアプローチがあるんだけど(あたりまえ‥)この日は翌日ワンマンが控えているせいか抑え目というかしっとりめというか。ミディアムテンポの曲が特によかった。メロディの優しさ・美しさがダイレクトに伝わる弾き語りもいいな〜ってしみじみと。(どうでもいいけどピーズのアルバム「アンチグライダー」って結構シリアスにどんづまり感があるのに、メロディになんともいえない可愛げや人懐っこさがあってポップだなーって感心してしまう。はるさんてメロディメーカーなんだなーってほんとに)そんなわけでこの日は「東の窓」が特によかった*2。何気ない風の曲なのにめちゃくちゃぐっときた。などと見ていたら(あ、でも終始しっとりしてたわけじゃなくて「テロメタン」では「ガス」に「ブス」を紛らす憎たらしさがあったことも日記には書いておこう。うらみはらさで‥)最後に「今日は寒いので暖めるために夏の歌を演りまーす」って「小麦色のマーメイド」!そういえばはるさんは緊急でちょいちょい聖子ちゃんのカバーを入れてくれるけど、こう来たか‥(笑)。笑いながらもなんともいえない切なさがあってしっかり胸をしめつけられた。そうだねー世の中でいちばん乙女心を愛しているのはきっとおじさん‥。最後の「好きよ 嫌いよ」をこんなに切なく響かせられるのはおじさんしかいない(気がする)‥。はるさんって不思議と女性曲カバーもはまるんだ。「中森明菜ー!」と言ってステージを去って行ったはるさん。次回は明菜のカバーが聴けるのかな?

眠る前に一発・生きのばし(前半)・血の丸・東の窓・五番街のマリーへ(ペドロ&カプリシャスカバー)・333(アナーキーカバー)・テロメタン・生きのばし(後半)・小麦色のマーメイド松田聖子カバー)

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緊急ナイトというのは、震災チャリティイベントなわけなのですが、こうして長く続けているにもかかわらず、おおきなことを言おうとしないのにも毎回感動させられます。こういう場所こそまず楽しく!みたいな姿勢はほんとに粋。かっこいい大人をたくさん見られるのもパワーになるし、わたしにとってとても有意義なイベントです。

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しかし懺悔しなくてはならないのは、ああかっこよかった!たのしかった!の帰り道、ようこさんのカバーした「満月の夕」を聴くか、アイゴンのカバーした「青と黄色のピエロ」を聴くか、迷って悩んで決められず、池袋交差点24時の「カプセル怪獣アイゴン」を聴いてしまったこと。時間を作ってアイゴン登場回もリストアップしたい。

*1:season2 #014:カプセル怪獣アイゴン を Do The Download!

*2:こう書いておいてこの曲は「赤羽39」収録‥。すみませんすみません