中原淳一展 美しく生きる 〜愛する心〜


松屋銀座→☆
ずいぶん前の記憶だけれど、河口湖にあった中原淳一美術館って、こういう構成だった気がする。それいゆのバックナンバーがずらりと並んでいて、お人形のコーナーがあって、絵があって洋服があって写真があって。久しぶりにあの感じを味わうことが出来てとてもうれしい(展示テーマごとに壁の色があざやかに違うところとか、心意気を感じてとてもよかった)(リアルそれいゆ世代なのかな?お客さんに初老のご婦人が多いのもよかった。ビバ平日休*1 )。
しかしわたしは、どうしてもっと真剣に中原淳一世界を愛せないのだろう。素敵だと思うし見習わなくてはと思うのだけれど、いまいち心酔できない。壁を感じてしまう。なんでだろう、真剣みがたりないのかな。若干うなだれた気持ちでいたけれど、会場内に流れていたVTR(先日の新日曜美術館の別バージョンみたいなやつ)*2のなかで奥様が、「中原は、美しいと云うことに関しては執念のようなものを持っていました」とおっしゃられるのを聞いて、「だからついていけないものを感じるのね」と腑におちた。わたしはいい加減な性格だから、ヌケというか余白がないと、なんだか息苦しくてダメなんだ。そんなわけで今回の展示でわたしがいちばん好きだったのは、ロマンス三人娘のスカートが飾られた、ちょっと間抜けなあのお部屋。そう、中原淳一関連のなかでは、この本がいちばん好きなのです。

中原淳一のひまわり工房

中原淳一のひまわり工房

少女が懸命にすることって、ちょっと力足らず。いじましくって、いとおしい。間抜けと書いて可憐と読むのは、間違いかしら。いつもこころに、ちょっと間抜けなひまわりを。

*1:3月、あまりにバタバタしてたので、月末に有給とってみた。有給とるために先週10時間以上残業したけどね‥(否、たとえ有給とらなくても残業するはめになっただろうからいいんだ。ユルス←自分が自分を。職場の人がどう思おうと仕方ない。自分以外自分を守れないもん、会社では。会社ってこわいところだよー)

*2:NHKの放送では、中原淳一の人形個展(?)は「銀座のデパート」としか言わなかったけれど、実際はこの「松屋銀座」なのだとか。あはは成るほど