中原淳一展 美しく生きる 〜愛する心〜
@松屋銀座(→☆)
ずいぶん前の記憶だけれど、河口湖にあった中原淳一美術館って、こういう構成だった気がする。それいゆのバックナンバーがずらりと並んでいて、お人形のコーナーがあって、絵があって洋服があって写真があって。久しぶりにあの感じを味わうことが出来てとてもうれしい(展示テーマごとに壁の色があざやかに違うところとか、心意気を感じてとてもよかった)(リアルそれいゆ世代なのかな?お客さんに初老のご婦人が多いのもよかった。ビバ平日休*1 )。
しかしわたしは、どうしてもっと真剣に中原淳一世界を愛せないのだろう。素敵だと思うし見習わなくてはと思うのだけれど、いまいち心酔できない。壁を感じてしまう。なんでだろう、真剣みがたりないのかな。若干うなだれた気持ちでいたけれど、会場内に流れていたVTR(先日の新日曜美術館の別バージョンみたいなやつ)*2のなかで奥様が、「中原は、美しいと云うことに関しては執念のようなものを持っていました」とおっしゃられるのを聞いて、「だからついていけないものを感じるのね」と腑におちた。わたしはいい加減な性格だから、ヌケというか余白がないと、なんだか息苦しくてダメなんだ。そんなわけで今回の展示でわたしがいちばん好きだったのは、ロマンス三人娘のスカートが飾られた、ちょっと間抜けなあのお部屋。そう、中原淳一関連のなかでは、この本がいちばん好きなのです。
- 作者: 中原淳一,中原すみれ
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 1999/03/01
- メディア: 単行本
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