楳図かずお&ウメビンズ @STAR PINE’S CAFE

★楳図カーニバル09★スペシャルROCKライブ

今回の楳図カーニバルのレポートは、「子供のころ、大人になったら楳図かずおと結婚するんだと思ってた*1」という乙友のために熱く書きました。うそです。自分のために粘着気質で書きました。長いので、数人だけ読んでくれればいいです。というか、わたし以外読まなくてもいいです。

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先日のトークショー→☆)ですっかり心をうばわれ、その場でチケット購入。そもそもこのカーニバル中、いちばん気になっていたのがロックライブ。だってロックライブ。ロックライブ。何度言っても言い足りない。ロックライブ‥。
ちなみにロックライブは20年ぶりだとか。わたし、その20年まえのライブ告知のチラシ持ってる。ライブハウスに行きはじめた頃に手にして、「東京の‥。ライブシーンてこわい」と感心して記念に大事に保存してたの。言い換えれば20年まえから、今日のこの日を待っていた‥(BGM:いつか王子さまが)。

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スタンディングという言葉に、「妙齢なんだから座らせてよ!」と思いかけて、楳図かずおは73歳。73歳がロックするのに座って見ている場合じゃないよな‥。思い直したものの、曼荼羅系列のライブハウスだから椅子はあるんじゃないのかなー。未練たらしく開場時間に入場したら無事に椅子席が確保でき、ほっとひと安心*2

わたしの席から見たステージ。というか客席。赤白ボーダーと園児服(まことちゃんの友達コスプレ)しか視界にありません(右の男性は、黒いカーディガンの下に半袖の赤白ボーダーを着ていた)(後半やおらカーディガンを脱いだ)(びっくりした)。ギョエー。
赤白ボーダーについては、ステージ上と客席とで、「3年分は見た‥」そんな気がします。でもわたしも黄金率(5cm×5cm)の赤白ボーダー欲しくなった。

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一曲目は乙女歌謡として名高い「へび少女」。エキゾチックな音楽にのってアラビアンナイト風?衣装で登場。

白いシャツをまとった楳図かずおは、意外なことにわたしの父方の祖母にかなり似ていた(いつもは赤白ボーダーでにぎやかにしてるから気が付かなかった)。おお‥。この戸惑いを、どうしたものか。
さて、このへび少女が乙女歌謡と云われるのにはれっきとしたいわれがありまして。歌詞が、容赦ないのです。

ひとなど好きになったから おまえ今日からへび少女

ひとなど好きになったから おまえ今日から大人だよ

泣こうにも、涙も涸れる残酷さ。どうしたらいいの?気絶?

河をわたって行くのかよ たったひとりで行くのかよ

たったひとりで行くしかないのか‥。涸れたはずの涙がまたこぼれそう。でも、行くしかないのか。うなだれていた首を上にあげたとたん、ラストフレーズの

つらけりゃいつでも 帰ってこいよ

帰れるのかよ! 帰れるとは思わなかったのでびっくりしました。なんつう親心。ここが一番泣ける箇所かも。
とにかく名曲。闇のアルバムのなかではほかには「漂流教室」も泣けます。「うっちへ帰ろう〜 うちへ〜帰ろう〜」。あの子たちを家へ帰してあげてえ‥!(本気泣き)

闇のアルバム/楳図かずお作品集

闇のアルバム/楳図かずお作品集

「闇のアルバム」のオリジナルは唱歌っぽいというかシャンソンぽいというか、ロック色は薄め。そのため今日のライブでは「へび少女」と「おとぎ話のヨコハマ」のみ披露。でもボーナストラックから2曲披露したのでバランスはよかったのではないでしょうか。
でもメイン?はこちらのアルバムだったかな。
グワシ!!まことちゃん楳図かずおワールド

グワシ!!まことちゃん楳図かずおワールド


まさかの名曲、「グワシ!!まことちゃん」。何度も聴くうち、本気でトリコになりました。エイティーズっぽいディスコサウンド(ふしぶし宇宙調)に、ニューウェイブ調のへろへろボイス。これだけでもかなりやばいのに、細部の作りこみが完璧すぎる。「アイアムマコトチャン‥」不気味にひびくマッチョボイス。「好きよ!ヘイ!I LOVE YOU!」たたみかける女声コーラス。プロの仕事と思います。
ディスコサウンドに造詣の浅いKなどは、「この歌‥。ウーハーの利いたカーステでかけたら、道を歩く人たちが踊りだすんじゃないの」なんて言い出す始末。どこの星の出来事だ、それは。
歌詞も素敵で、さいしょに「説明ドオリニ踊ッテクラハイ。グワシ!!マコトチャンデ、フィーバー」とアナウンス&踊りの振り付けを説明し、「げっかったるい」と思わせたところに突然「あとは自由にリズムにのって。とべとべ、宇宙へ」。えええなんちゅう自由な!つうか投げやりな。そんなところが好き。
「木村の兄さん」「むかしトイレがこわかった!」(今日のライブで演奏せずがっかり)など名曲てんこもり。他人提供した楽曲も収録されて、なんて豪華な企画盤。ひやかし気分で買ったCDに、こんなにのめりこむとは‥(夏に買った「く○り」の新譜、まだ開封もしてないって知ってた?おわってる‥)。
(どちらのアルバムも、ライナーノートが充実していて愛があります、本気です。以上、アルバム解説おわり。すすめられて買う人いるんか‥)

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ライブに戻ります。

衣装替えして2曲目「木村の兄さん」はローリー寺西作詞作曲のごきげんなナンバー(まんま、すかんち)。爽快にロックナンバーをとばします(途中「エレクトリック・ラブ・ストーリー」でつまづくアクシデントあり。テンポが速すぎてついてけないのかとひやっひやしたけど、台詞がでてこなかっただけみたい。演奏しなおしたので、2度聴けてラッキーといえばラッキー)。

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言い忘れてた。楳図先生はステージ上ではロックシンガー「KAZZ」に変わります。KAZZはご高齢のため、激しい歌で消耗した後にはこうして酸素の時間があります。
酸素で延命して、一回目の「グワシ!!まことちゃん」で1部終了。

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後方から聞こえる女性の会話が気になった。「ヤダ‥。なんか可愛い‥」「ほんとだ。可愛く見えてきた」。「いやっ‥。また可愛い‥」。なにを戸惑っているのだ。可愛いものだと認めてしまえ。じりじりしてたけど後半はためらうことなく「可愛いー」と言っていたのでよかった(なにが)。(でも、かわいいものとして消費しちゃいけない、という戸惑いは理解できるの。悩ましい問題だよね‥)

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1部と2部のあいだに1曲だけ昭和歌謡コーナー。映画「おろち」のワンシーンを再現して、よしこ(おろち)役をKAZZが、流しの夫役を金子デメリン、妻役をテンパー増田が!(くるってる!←写真の腕が)

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質疑応答コーナーで、「漫画はもう描かないんですか?」という問いに、「描くけど見せない!」と応えたのが可笑しかった(回答者は坂本みつわ)。
そういえばウメビンズのメンバーがかなり豪華‥。ギターはバキ(exガスタンク)ですって。ガスタンクっていったら、あなた。ジェロニモよモヒカンよ、モッシュの嵐よ?見たことないけど。ハードコアパンクの雄、だったんでしょ?よく知らないけど。まさかわたしがそのバキのステージを観るなんて。しかもウメビンズで。人生はチョコの包み紙、だっけ?なにがおこるかわかりませんなあ‥(楳図かすおのライブ観てるほうがよっぽど思いがけないか)。

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まさかの新曲があったのでびっくりした。新曲て。生きてゆくわたし。グワシ。

2度目の「グワシ!!まことちゃん」。新宿烏のステージ後なので、デメリンさんに髭があります。

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質疑応答や酸素吸入をはさみながらも2時間あまりのステージ。73歳のロックとか漫画家のライブとか、不謹慎な興味先行というかんじがしないでもないわたくしでしたが、ばっちりエンターテイメントだったので感動しました。「マイクが重くて‥(疲れた)」「ペンより重いものを持ったことないから」などと言いながら、・・・健康って素晴らしい。
ほんと楳図先生って、すっごく繊細で周囲に気を遣われているみたいなんだけど、こんなに繊細な人がよくぞここまで健康でまっすぐ長生きしてくだすった‥。奇跡だな、こりゃ。これからももっともっと長生きして夢をあたえてほしいです。

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アンコールは、ギターのくろべい氏を従えて、「猫目小僧」熱唱。ギター一本の伴奏でだれさせないって、ほんとにけっこう歌唱力あるんじゃないかしら。ああもうなにがなんだかわからない。ちなみにくろべい氏は、KAZZの通う整骨院のお医者さまだそうです(Kは、KAZZのこういうところが好きだそうです)。
ちなみにKAZZは、いろいろなものに「くろべい」という名前を付けてしまう習性があるようで、自宅の猫の時計(ヴィレッジバンガードで購入)にも「くろべい」と命名したそう。なにこのKAZZ知識。

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「来年もやります!」と言って幕。それがほんとうなら来年も観に来よう。そのときには「グワシ!!まことちゃん」をもっと上手に踊れるようになっていたい(本気)。

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セットリスト:【1部】1・へび少女 2・木村の兄さん 3・スーパー☆ポリス 4・エレクトリック・ラブ・ストーリー 5・パパ&ママROCK 6・グワシ!!まことちゃん 【昭和歌謡ユニット「楳図かずおと夫婦烏」】新宿烏 【2部】1・おとぎ話のヨコハマ 2・サンバ・デ・まことちゃん 3・ビチグソロック 4・オールド ロッキン バンド 5・まことちゃん音頭(新曲) 6・グワシ!!まことちゃん 【アンコール】猫目小僧

*1:ナイス幼年期!たしかに楳図かずおって、見てるとドキドキドキドキするよね。ちなみにこの乙友は、楳図漫画は読んだことがないそう。理由は「こわいから」。ナイス!

*2:ちなみにこの椅子、どうしても必要な人は事前にそう伝えれば確保してもらえるようでした