香川二泊三日(2日め:直島)

最終便(17時)のフェリーまでのあいだ、直島をじっくり。じっくりと言ってもぜんぜん見足りなく、‥またこんど、じっくり。こんどこそ、じっくり。ぜったいまた行くんだ、直島(と、今度は犬島や豊島、小豆島も)。

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ホテル朝食→散歩→チエックイン(ベネッセバス)→地中美術館(ベネッセバス)→家プロジェクト(徒歩)→うどん(徒歩)→宮浦港(フェリー)→高松港(徒歩)→うどん→高松駅(バス)→ホテル

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地中美術館】(→☆
地中美術館はその名のとおり、地中にある。外観はほぼ無し(?)という不思議な造りになっていて、そのせいか、迷路みたいで、間違えなく迷う‥。でも、迷いながら、何度も何度も、ゆったりと、時間をかけて入ってくる光の変化をたのしみながら−というのが正しい鑑賞スタイルなんだろうなあ。展示作品は少ないけれど、ひとつひとつがじっくり見たいものなのでちょうどいい。非日常性がすばらしく、神殿みたい。

美術館へ向かう道(地中の庭)も見事だった。
【家プロジェクト】(→HP
家プロジェクトは、大竹伸郎の「はいしゃ」とジェームズ・タレルの「南寺」だけでもいいやと思っていたけれど(実際このふたつが特におもしろかったけど)、地図を片手に次の場所をさがして住宅街をほてほて歩くというのがいきなりおもしろかった。オリエンテーリング?それともお遍路??町並みがいきなり素敵で、素敵な町並みが先か家プロジェクトが先か−。たぶん素敵な町並みが先なんだけど、ほんとそんなかんじ。

あちこちに石仏やお寺があり、人口に対して神仏スペースがものすごく大きいのもおもしろかった。それぞれの展示物についている係の方に質問するとあれこれ教えてくれるのも頼もしかった。全般的に島の人は親切な気がした(直島マジック?)。

 
特におもしろかった「南寺」(写真は、南寺の横の公園)。ジェームズ・タレルの作品は見なくてはなるまいと意気込んでいたのは、1998年に世田谷美術館で見た展示「夢のなかの光はどこからくるのか」がそりゃもうおもしろかったから*1。ああガスワークス!でも、そのときのわたしのおもしろがりかたが、我ながら美術作品を見るときのそれではない気がしたのはずっとひっかかっていて、‥この南寺もほんとそんなかんじ。美術なのか科学なのか哲学なのか、きっと全部だよ(わたしの中では科学→哲学→美術の順)。すごーくおもしろかった。「暗くなった瞬間寝ちゃった。ぜんぜんつまんなかった」と憤慨している人もいたけど、そんな疲れた状態で旅をすることに疑問はないのか‥。問いただしたい気がした。

 
「はいしゃ」も、これまたすごかった。なにこれ‥!?お家のなかにまさかのアレが見えたときには笑ってしまった。こんなところにいたとは!(外からツーショット写真も撮った。撮らいでか)
最後に「はいしゃ」を見て、てくてく宮浦港まで歩いた(ちょうどいい時間にバスがなかった)。歩いて30分程度なんだけど島の人はみんな「遠いよ!?」と心配してくれて、車文化の土地なのね‥と思った。ほぼ大きな一本道なので迷ったりはなかったけれど、家プロジェクト地帯と違い、ふつうの郊外風景ってかんじで意外だった。Kは、きっとこのへんは最近開発された場所なんだよと推測していた。ふつうの郊外という景色で、途中シャッターをきったのもこれだけ。

もう一度うどんを食べ(ヘンな時間帯に行ってしまったせいか昨日ほどの感動はなかった)、もう一度銭湯。この日は祭日だったので、ほどほどのにぎわい。帰りのフェリーのなか、旅行荷物を持ったわたしたちのそばにポシェットひとつの軽装女子がいて、近くに住んでいたらこんなに気軽に遊びに行けるんだなあと羨ましかった。

(本村ラウンジにあった大竹伸朗ガチャガチャ。Kがやっとった。あまりピンとこない缶バッチが出ても、「素股」に比べればいいや‥と思えるのは作戦かしら)

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(このあと高松駅の周辺で夕食にうどんを食べ、ホテルへ行くのだけど、どちらもしょぼい思い出なので特に書かない。特にホテルはしょぼかった。自分で決めたんだから全部わたしが悪いのだけど(従業員の人は皆親切にしてくれてとてのよかったけれど、どこか「こんなホテルですみません」的なオーラを出していて気の毒だった)(わたしは、安いホテルのしょぼさもそこそこ楽しめるほうなのだけど、Kは滅入るほう。この日も鬱陶しく滅入っていた)。

*1:ちなみにこのときはジェームズ・タレルのことなどまったく知らず、手前の市民コーナー(?)の展示がKの友人だったので出掛けたのだった。なにも予備知識がなかったせいか?ガツンとやられて、‥。そういえばあのときもTシャツを買ってしまったのだった。お世辞にも洗練してるとはいいがたいデザインだったが。買ってしまったのだった