ホッテントット・エプロン −スケッチー

http://www.hottentotapron.com/ @シネマアートン下北沢*1

色彩が光線がとても綺麗だった。主演の女優さんのたたずまいがよかった。不思議の国のアリスは大好きなので、世界中の映画監督はアリス映画を作るべきだと思っているので、こういうコンセプトも大歓迎、なのだけど、物語を軸にしていないので(ラストシーンうなったよ‥。ある意味大納得だけど)、惹かれつつもときどきだれた。残念。どう観るべきだったのか正直今でもよくわかんない。
映画が終わってからのトークショーがおもしろかった。
トークショーは、七里圭(監督本人)、大学の映画サークルの先輩にあたる井川耕一郎(映画監督・脚本家)、映画界での先輩にあたる鎮西尚一(映画監督)。鎮西さんが「ホッテントット〜」の感想として、「イメージでなく実に映画的な作品」とおっしゃったのを、よくわかんないわたしはふがいない気持ちで聞いた。まず先制パンチくらった‥、みたいな。井川さんは、映画のなかでネズミ人間(←2人で演じているそう。七里監督いわく、「邪悪なほうのネズミ人間」)を演じていたそうで。早朝のロケ、1時間かけて特殊メイクしたのに顔が全然映っていないとショックを受けたそうで。「ディレクターズカットみたいにアクターズカットを作りたい」とか。主人公のバイトするステーキハウスで神経症的な食べ方でステーキを食べるネズミ人間、というシーンがあって、ステーキを3枚、すごいイキオイで食べた(もちろんその前に1時間かけて特殊メイクして)のに、映画のなかでばっさりカットされたことについても。「七里の映画って、眠り姫にしろホッテントットにしろマリッジリングにしろ、登場人物が食事をとらないんだよ。口さみしいのかしょっちゅう菓子は食べるんだけど。まあさみしさなんてつきつめれば子供のとき感じたあの感覚だからそれを埋めるためにお菓子になっちゃうかもしれないけど‥。そういえばまえに撮ったVシネで見た朝食のシーンも、でてくる順番がちがってひっかかったんだよね。あれ?こいつ生活が撮れないのかな?って」大体このようなことを言っていて、わたしは食事について熱く語る人が好きなので、すごく興味深いおはなしだわーって思いながら聞いた。おもしろい考察(でも七里作品はこれで2本目なので真偽のほどはまだわかんない)。七里監督は「まあ、女の子とか子供はお菓子が好きなもんですよ」「でも僕、しつけされてないわけじゃないんですけどねえ」とか言って返して、それを井川さんが「こう言ってかわす奴なんだ〜」みたいに返して‥、ほほえましいかんじだった。「マリッジリング」も観ねば。つうか15日から「眠り姫」、ここシネマアートンのレイトショーなのか。アートンのレイトは20:30からだから終わるのが早くてうれしいんだよね*2。また観ようかな‥。

*1:この日の行動(ラス・メイヤー見て→ホッテントット〜)って我れながら、すごい、ヘン。ラスの後ではホッテントットに乗り切れなかったのも無理ないよ‥。でも映画館に行けるのこの日しかなくて(ホッテントットの上映期間は1週間)、「オヤ!?19:52にヴェーラ(渋谷)の映画が終わったら20:30からのアートン(下北)に行くの余裕じゃね?」って気付いたときは小躍り気分だったんだよな。途中の移動で気持ちの切り替えも出来ると思ったんだよ。ラスの映画見て「これアートフィルムだ!今日はアートフィルム2本立てだ!」てヤッターな気分だったし。まあいいや

*2:でもそのぶん昼間のプログラムに行くことは平日不可なんだよね。いいいのか悪いのか‥