美学校:ゲスト 甲斐みのり

夏休みは今日でおしまい。個人的には先月の授業で燃え尽きて、すでにもう夏は終わった‥。終わった。俺のなにもかも。という状態なんですけどね(今は余生です)。
そんな腑抜けた状態に渇をいれるべく、今日の授業は乙女頂上対決(うそです)。ゲストは甲斐みのりさん。今日のおやつは、甲斐さんセレクト、京都・亀屋則克の「浜土産(→☆)」とスワンサイダーミニ(→☆)。すっごく可愛くないですか?YES!可愛い!早くも甲斐さん、一歩リードか?(うそですってば)

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おはなしの内容は大きく分けてみっつ。「ロル・甲斐さんのこと」「本には載せられなかったおすすめあれこれ」「乙女歌謡」。おお、なんと興味深いことばかりなんじゃ(余生口調。うっとうしいので一度きりにします)。
【ロル・甲斐さんのこと】 「好きや憧れをかたちに」活動されている甲斐さんが、いちばんさいしょにはじめたのはマッチを作ること。マッチという存在、手のひらにはいる秘め事というのが大好きで愛しくて、タダでもらえると思ってる人が大半だけれど、お金を出しても欲しいという人はいっぱいいるはず!という思いで作られたのだとか。マッチは少年のものかと思っていたから、女の子がマッチを作るというのが嬉しかったねえ、とヌマ先生。甲斐さんは長いことがヌマ先生ファンで、マッチ熱を加速された要因に、雑誌「東京人」でのヌマ先生の連載があったので、はじめてヌマ先生に会ったときには「わたしもマッチが大好きで、作ってみたんです」とドキドキ告白されたとか。そうしたら、「マッチの発注単位って、京都でもやっぱり2千5百から?」といきなりマッチトークを展開され、めんくらいながらも「さすが沼田さん‥。素敵‥」と思われたとか。甲斐さんの乙女心をすっとばす、ヌマ先生のマッチ愛(暴走)‥。さすが(としか‥言えない)。もともと甲斐さんは、かあいいマッチや素敵な本などあると、複数買っておいて、好きそうな友達にプレゼントするのが好きなんだそう。こんな素敵なものが!と思うと紹介せずにはいられないのだとか。ロルの原点というか、バイヤー気質というか。今やられていることは天職なのねえ‥。
【本には載せられなかったおすすめあれこれ】 素敵だから紹介したいの!と思っても、向こうから断られることもあるそうで。手仕事でほそぼそした工程だから人気商品になったら制作が追いつかない、だとか、この店の本筋商品じゃないから、とか、たいていはそんな理由で。喫茶店は、特に断られ率がたかいとか。「うちの店のことはそっとしといてください」なんて言われると、もうなにも言えないよねえ‥とヌマ先生と二人してうつむいて。ある雑貨屋さんでは、堂々と、「うちは商売でやってるわけではありませんので」なんて言われたとか。かっこよすぎる。甲斐さんが、新刊出版後にトークイベントを開くのは、この、「本には載せられなかったけど素敵なものたちあれこれ」を紹介したいという気持からだそう。ほんとにバイヤー気質だあ。紹介してくだすったのは‥。ほそぼそ日記とは云えそれなりの理由があるのだから書いていいのかわからないのですみません割愛。
【乙女歌謡】 わたしは甲斐さんの乙女歌謡のコラムが大好き。だって歌謡こそ乙女、なんだもん(わけわからん)。なのに。ヌマ先生が茶々をいれるからいまいち盛り上がれなかった(恨)‥。ある世代には絶対的支持をうける斉藤由貴*1の「かなしいことり」、小3のときテレビCMでこの歌詞を耳にして、まだ恋なんてしたこともないのに、その切なさに胸を痛めたという甲斐さん。それを聞き、「そうそうそう!」と心でうなづきまくりのある世代(YES!わたし!)。なのに歌詞(の一部)を聞き、「でも女の子的には二股って、イケイケじゃないですか」だ・なんてヌマ先生!(シャラップ!)ウラミハラサデオクベキカ!(と思ったけど男性的にはこういう反応なのかもしれないなあ‥) 夏の乙女歌謡は明るくていいですね、という甲斐さんに、「乙女的にはセンチメンタルな秋、アンニュイな冬こそじゃないの」だ・なんて、ヌマ先生のいけず‥!
こう書くと甲斐さんがいじめられっぱなしのようだけど、そんなでもなかったのでご安心ください。

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(サイダーラベル)(ラッピングがまんま貝)*2(ごちそうさまでした)

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実際、「憧れでごはんを食べている」、なんて、それこそ憧れの生き方で。そんな夢のようなこと、よっぽどハードボイルドでないとやっていけないと推測されるのだけれど、甲斐さんはすごく自然なたたずまい。ほんわかで武装するわけでもなく、ほんとうに普通。去年行ったトークショーでは、「わたしその方面にはうとくて、ほとんど知らないんです。勉強しなくちゃと思ってはいるんですけど」などとさらりとおっしゃっていて、わたしは度肝をぬかれました。いや、だって自分のファンがたくさん集まった前で見栄をはることなくそう言えるのって、ほんとすごいと思ったんです。乙女のカリスマ(しつこい)にしてこの気負いのなさ。むう‥。ヌマ先生の、「好きだからときどきいじめちゃろ」という甘噛み発言にもするんと応える姿を見て、そうなんだこれが甲斐さんマジックなんだ‥と思いました。反撃する気のない甲斐さんの一言にヌマ先生が絶句したり*3して可笑しかったです。そういうわけで、乙女対決は永遠に引き分け。

*1:そういえばおすすめの乙女映画は、(お洒落じゃないです、と断りを入れてから)「恋する女たち [DVD]」だそう。全体的に80年代全開で気恥ずかしいけれど、時代を超えてキュンとくる台詞だとか、小林聡美の役がイイ、とか。小説は読んだけど映画は観てないんだよなあ。観るべきかしら‥

*2:味は不思議味

*3:普段ヌマ先生が絶句したり、しませんからね