茂田井武展 @ちひろ美術館


〜生誕100年 夢と記憶の画家(→☆)〜
百年前から待ってた気がする今日の展覧会。茂田井武の描いた絵の、なににこんなに惹かれるのだろう。DNAレベルなんじゃないかと思うほど、驚くほどに「わたしの見たい絵」がここにある。
「記憶の画家」というタイトルどおり、茂田井武の絵はなつかしい。どうしてなつかしいのだろう。1908年に生まれて1956年にこの世を去った茂田井武。だいぶん昔に描かれたものなのに、なにひとつ古びない。まるで未来から来たなつかしさ。時間なんて、意味のないところには意味がないんだなあ。
展示された作品になんの不満もないけれど。‥でもモット大規模な展示を夢見ていたのよ‥。改装前のちひろ美術館での展示が神がかりすぎていたせいかしら(美術館のつくり自体が、迷路のようで雰囲気があって。平日の夕方、すいている美術館のなかを何度もぐるぐるほうけて見てまわった記憶が強すぎる‥*1 )。一昨年に3回も観に来たせいかしら。でも、「旅の絵本」シリーズからの絵がないよ?とか、大好きな「クマ、ジープ、デンシャ、ハネ」がなかったよ?とか‥。百年に一度のお祭りなんだから、あれははずせないと思うんだよなあ。とはいえ「夢の絵本―全世界子供大会への招待状」(→☆)の原画と手書き文字!(この文字の理路整然とこまっしゃくれたいとしさ!のだめフォントみたいに茂田井フォントをつくるべきではないでしょうか)が見られて至福。また来月も観に行く。
あ‥。そういえば展覧会用のパンフレットはやはり無かった。広松さん監修の「茂田井武美術館 記憶ノカケラ」(言うまでもなくすばらしいです。もう頬擦り!)がでたのでそうだろうなとは思ったけれど。でもこの秋は、ビリケン出版から「ねずみ花火」が、集英社から「ドリトル先生アフリカへ行く」が出るらしいので!やっぱり百年前からの秋だなあ。ほくほく。
10月19日の新日曜美術館*2、この展覧会が紹介されるらしいです。興味のあるかたはどうぞ。

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余談:上井草駅ちひろ美術館最寄駅)の発車メロディがガンダムだったので驚いた。1月に来たときはふつうだったよね‥?さらに、駅のホーム、くだり側の改札にまわった妹から「こんなもの(↓)が」メールが(「ガンダム?」と自信なさげなのがおかしい。わたしら姉妹のガンダム知識は若井おさむレベル)。上井草はガンダムの町なのね*3

*1:美術館体験のなかでは99年の「茂田井武 印象のレンズ」と98年の「ジェイムズ・タレル 夢のなかの光はどこから来るのか」が今のところベスト

*2:このあいだたまたまついてたテレビのこの番組に、ミランダ・ジュライが出てきて驚いた。横浜トリエンナーレの特集。やっぱりすごく行きたくなった。でもただでさえミランダの展示は行列らしいので(たしかに、時間をかけて見たい展示)‥(あきらめモード)。でもだからこそ、体感型の紹介をありがとう。か‥

*3:いちおうメモ:発車メロディと銅像は2008年の3月から。ガンダムの動画スタジオ?が上井草にあるため。ほかにもいろいろガンダムらしい