美学校:ゲスト 中島デコ

今日のゲストは、マクロビオティックの先駆者、マクロビを始めてはや30年の中島デコさん。おやつはデコさん手作りのスイーツ。あじがたやー‥!左側はリンゴのケーキ、右側は黒米団子、どちらももちろん白砂糖や乳製品は使われていません。リンゴのケーキは甘味はメイプルシロップなどでつけて、葛で固めたリンゴのコンポート、はさまっているのはお豆腐のクリーム(スポンジ部分の説明はケーキに舞い上がって聞きそこねました‥)。リンゴのコンポートは塩で煮ただけとおっしゃていたように記憶するのですがしっかり甘かったです。お豆腐のクリームがまがうことなくお豆腐の味と匂いがしたのがわたし的には残念だったのだけど、これはわたしが白砂糖スィーツに慣れきっているせいな気がする。黒米のお団子はストレートにガツンと美味しかった。ナッツやドライフルーツが混じり、むちむちつぶつぶ、滋味たっぷりの美味しさ。お茶はオーガニックコーヒー?と三年番茶、好きなほうをセレクト。三年番茶をいただきました。

(ごちそうさまでした)

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さて。マクロビ。すみませんあまり興味をひかれません。健康な食生活には興味があるし、「その地で旬の食材を食べる」という考えにはおおいに納得するものの、「肉やおさかな、乳製品・白砂糖禁止」というのがつらすぎる。肉も魚も乳製品も白砂糖も、すべて好物だもの‥(野菜も好きだけど)。それと、こういうのに傾倒して、付き合いにくくなってしまった人を数人見ていて、ほのかな偏見が。しかしさすがこの道30年のデコさんにはまったく気負ったところがなく、はきはき、おおらかでいらっしゃいました(特に娘さんのはなしをされたときの、どーんとかまえたかんじが素敵でした)(マクロビ生活をしている生徒さんが、周囲との軋轢に負けずに日々を過ごすためのアドバイスをあおいだとき、「嘘も方便」とおっしゃったのもしなやかで素敵でした。価値観はひとそれぞれなのだから、自分の考えを押し付けず、違う考え方も尊重するためにちいさく嘘をついてしまいなさい、と。←こゆことをかわいらしくおっしゃれるってかっこいい)。現に今のデコさんは、諸事情でふつうの食事をとることもあるそう。「おつきあいもあるし、そんなにがちがちにならなくても‥。自分の体を自覚するきっかけにもなるし」。ご自分がマクロビに惹かれた理由に「楽(ラク)したがりだから」とおっしゃって、「どういう自分になりたいか。なりたい自分になるための手段が食事」という説は目から鱗でした。自分を作っているものって、世の中にあるもの、あれもこれもすべてもだと思っていたのだけれど、実際カラダを作るのって、実のところ食材だけなのか。そうか。それに考え方などにも、食材がおおきくかかわってくるそうです。むーう‥。
将来子供を生むことを考えて、マクロビ生活を始めたというデコさん。今願うのは、「いい死に方」。それをするためには「いい生き方」ということで、千葉の房総で半農半エックスの生活をなされているとか(都会でマクロビ生活をしようとすると、どうにも資本主義的になるので。マクロビオティックな暮らしの実践)。無農薬で自分でつくったお米はとても美味しいし、ご飯を薪で炊いたりすると、そのためには匂いや音、湯気の出方など五感をフルに使わなければならず、普段の生活でどれだけ怠けているのがよくわかるのだとか。農体験のおはなしでびっくりしたのは、「農薬を使っていない田んぼだから、長靴をはかずに素足で入れる」というところ。ものすごく素人な感想でもうしわけないのだけれど、‥。長靴って肌が荒れるから履いているとは思わなかった。農薬ってこわいのね。農薬がはいっていない泥のなかに入ると、逆に肌の調子は良くなるそうな。泥パック効果‥!?
マクロビで禁止されている、お肉類と白砂糖についてカンタンに解説。お肉は強い陽性・白砂糖は強い陰性。マクロビは、中間あたり、おだやかな性質である穀物や野菜を摂りましょうという考え方(めちゃくちゃおおざっぱなわたしの言葉で解説してます。すみません)。強い刺激は避けるのです。お肉の特質としては、闘争心がわく、白砂糖の特性はハイになるけれどすぐ落ちる、と説明されていたのかな。たしかに肉食をやめたら闘争心が薄れましたとヌマ先生。それは共存心がたかまったのよ、とデコさん。肉はさておき*1白砂糖。た・し・か・に‥。甘くて美味しいものを食べると、パアア‥☆って、くるもの。たとえ血糖値があがっただけだと言われても、くるもの。たとえ麻薬といわれても‥。ひとときでいいの夢をみさせて、と願うのはいけないことかなあ。麻薬。中毒にならなければいいんじゃないかなあ。でももう中毒かもなあ。ああ、白砂糖‥。いろいろ考えたものの、やっぱり白砂糖と別れる気持ちにはなれなかったので、日々の食事にはなるだけキビ砂糖などを使い、お菓子は、ほんとうに美味しいものをスペシャルだと自覚してしっかり味わって食べるようにしようと思いました。ああ白砂糖*2。トコロデ白髪というのは摂りすぎたお砂糖の生まれ変わりらしいですよガーン。

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デコさんは断食についてもエキスパートらしく。「自分を見直す・活性化させる手段」「おかしなものを食べるくらいなら食事をとらないほうがよい」のだとか。‥断食や空腹について考えたときに思いつくもの。それはわたしの妹。彼女は高校生になるくらいまで、「空腹になると眠くなる」のだと思い込んでいた*3。「あ、おなかすいてきた。今日はよく眠れるな」という具合。でもある日、「なに言ってるの!眠くなるのはおなかいっぱいのときだよ!おなかがすくと、眠りにくいよ!」と友達に誤りを訂正されて。おそるおそる自分の体に問いただしてみたところ、「空腹時は眠りにつきにくい」ということをがわかったのだそうです。要は、自分の体は、思い込みでコントロールできるのです*4。空腹はともだち、か‥。

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さて‥。今年の授業も残すところあと2回。ここのところ毎月、カウントダウン気分。いざ別れの日が近くなると、未練、山の如し。大学だと思ってあと1年通おうか、でもそうしたら小学校だと思って6年まで進んだのち義務教育だと思って3年プラスして、さらには高校・大学、いやいや終身雇用制‥。まじで終わりが来る気がしない。でも、終わりって必要なの?悩みます。

*1:でも、肉食でもおだやかなひとはおだやかだしな‥。現代社会ではある程度の闘争心必要だろうし‥

*2:デコさん自身も、マクロビでいちばんつらかったのはここだったそうです

*3:何故?でもまあわたしの妹は、というかわたしふくめわたしの家族は基本ちょっとばか

*4:ついでに妹のバカ話としてわたしが気にいってるものをひとつ。眠りにつくとき、いきおいよくベッドに倒れこみ、ふちの木枠に後頭部を強打。「すっごい痛くて、目から火花がでるなー・たんこぶ出来ちゃうなーって思ったんだけど、すごい眠かったらしくて、痛い、でも眠い‥ってあっというまに眠っちゃったんだよねえ」。妹よ、それ、たぶん気絶。←わたしが指摘するまでまったく気付かなかったそう