ますむらひろしの世界展 @八王子市夢美術館

わたしは「アタゴオル物語」という漫画が好きで好きで!‥ほんとに、好きな漫画をひとつだけあげろと言われたら*1、「アタゴオル物語」と答えるのですが。続編にあたる「アタゴオル玉手箱」には、とくに、興味をひかれません。絵がアニメっぽいタッチになったから?オチがなくなって漫画である意義を見出せないから?原始的パワーがないから?なんででしょう*2。だから、この展示も、興味のもてないカラー原画はすっとばして、自分が好きなもの(デビュー作・初期〜アタゴオル物語、銀河鉄道の夜のあたり)だけを、食い入るように見てきました。素晴らしかったです。鳥肌ぶわーとたてながら、こころのなかでキャーキャー言いながら見ました。デブネコを。
青猫島コスモス紀―アタゴオル絵本」の原画が、もう、とんでもなくデリケートな緻密さで‥(気絶したいくらい)!うわー素敵!すごいすごい素敵素敵、そもそもこんな本が復刊されたの知らなかった。すっかり気分が高揚して、帰りの物販で買おうと手にとったら。印刷物の悲しさというか、こういうふうに印刷されるンだ‥。思わず再入場して線を見比べ、今日のところは購入見送り。原画の展示って、罪だ。

*1:こんなこと聞かれたことないけど

*2:ずっと謎だったのだけど、今回の展示によせた作者の挨拶文に。デビュー前、若く行く先のわからない自分にはヒデヨシのパワーが必要だったみたいに書いてあって、‥それでこの頃のヒデヨシは異様にたくましくふてぶてしくかっこいいのだあ、と納得してしまった。若く不安定な時期(世界はそれをなんと呼ぶのか、知っているけど言わないよ)にだけ描ける世界だったのかも。ありがとうヒデヨシ。