犬神家の一族(1976)・悪魔の手毬唄(1977) @新文芸坐〜追悼 市川崑〜

今回の「追悼 市川崑」プログラムのなかで一番娯楽的な日。満員かつバラエティにとんだ客層にわくわく。小学校中学年くらいの子供をつれたお父さんがいたけれど、小学生に理解できるのかしら。けっこう性的描写が多いけれど、いいのかしら*1。つかふつうにトラウマになりそう。
大仰なタネあかしに正面から取り組むスペクタル娯楽(殺人シーンをひとつひとつ再現してくれるあたり)。ザッツ エンターティメント!しかし2本続けて観たので、息は絶え絶え。でも他の金田一シリーズも大きい画面で観なおしたい。*2

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犬神家の一族 [DVD]

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派手でえげつなくて(菊人形!湖での開脚!血がびしゃー!男色!いろいろスタイリッシュなんだけど、土着的悪趣味のほうがインパクト強くて安心)豪華な日本の娯楽だのう。音楽が美しくてしみる‥。
映画館で観るのは二度目*3。TVでも何度か見ている。なのになぜ、後で思い出そうとすると、犯人が誰だったか思い出せないのだろう。まったくもって不思議。そんなわけで、推理ではないけれど色々思い出しながらも、新鮮なきもちで観た。そうそう、そうだったそうだった。今のわたしは、きっちりかっちり、すみずみまで把握しているけれど。半年も過ぎたらもう、思い出せないと思う(あきらめちゃだめ)。

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悪魔の手毬唄 [DVD]

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ハジメテ観た。お人形たちが鞠をつく場面こわすぎる。途中で誰が犯人だかわかった*4。でも犯行の動機がわからないので、むむむと見守りながら観た。犯行の動機‥。えー。なにこれ。このありえなさ。すでに人にうまく説明できる自信がない(ありえなさすぎて、自分にも説明できない。誰が納得するっていうのよ)。こうやって記憶はあやふやになっていくのか‥(納得)。
などと驚いていたら、さらなる衝撃が。わたし「悪魔の手毬唄」、高倉健バージョンで観てる(→☆)!なのにいっさい物語が頭に残っていなかった。いや、ところどころ覚えていた*5のだけど‥。細部の設定を変えているせいもあるけど、おおまかな筋は同じはずなのになあ。高倉健金田一金田一のくせに洒落者風な服装)!ていうのに気をとられすぎたせいか‥。不思議だー。

*1:あとで、「あれなにしてたの?」て聞かれないかしら

*2:でも「犬神家」の菊人形の場面などは、TVの小さい画面で想像で補って見たほうが怖いように思う

*3:まだ地下にある頃の文芸坐で94年頃観た

*4:わかるというか、ひとりだけやけにビックネームな俳優がまじっているので、こいつだろうと決めた

*5:数え唄にそって殺人が行われる設定とかは。さすがに