原画展「かこさとしの世界」 @教文館ウェンライトホール

こまやかで丁寧な描きこみ。贅沢だなあ。印刷で見てもじゅうぶんきれいなのだけれど、原画のすこうしかすれた線‥。なんていったらいいのだろう。崇高と云うのは少しおおげさ、でもそんなかんじ。子どものころ好きだった(ストレートに好きというにはだるまという存在は渋すぎたのだが)*1「だるまちゃん」の原画にだいこうふん。「だるまちゃんとてんぐちゃん」での、団扇を、帽子を、靴を、画面いっぱいに並べた場面。ひとつひとつの小物に物語がすけて見えて、いつまでも眺めていたことを思い出した。今見てもわくわく胸がおどる。「だるまちゃんとかみなりちゃん (こどものとも絵本)」でたずねるかみなり都市の、夢見る未来観も素敵。桃色・紫・水色と、優しくSFチックな色使いの雲の上、しかもいちいち、鬼のツノがついているラブリっぷり‥(たまらん)。ひとつひとつの絵にいちいち立ち止まってむうむううならされてしまう。会場があまり広くなくてよかったかも(会場のくわしい様子はこちら→☆)。神奈川近代文学館でやっている、「だるまちゃんとてんぐちゃん展」(→☆)にも行かなくちゃ(行けるかなあ。9/28まで)。

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「おはなしの絵本と科学の絵本」ということで、科学絵本を読むコーナーが大充実なのだけれど(実験コーナーも。夕方で子どもがいなかったので虹の実験とかしてきた)。科学のなかにたべもの関連がしっかりはいっているところがいいなあ。お味噌汁のお椀、なかのお豆腐。ただの四角い白いものなのに、ものすごく美味しそう‥。どうしてだろう。いいなあ好き好き。この本欲しい(思ったよりたかいな‥)。

食べごと大発見シリーズはどれも興味深いのだけれど。このお祝いのとき食べるものとか、お雑煮の地域性とか、実に興味深いのです。子どもより親の年代に向けて描かれたものでは‥という気もするけど。
食べ物ばかり見ていてすみません。おなかがすいてたわけじゃないんだけど。といいつつカラスのパンやさんでパンを買って帰る(かめはこしアン)(美味しかった)。

*1:だるまちゃん。子どもの自分には「だるまさん」だったよ‥。さらにはてんぐちゃん。中年と老人のたわむれ‥