日本侠客伝(1964)/日本侠客伝 浪花篇(1965)

〜孤高のスタア 高倉健〜 @新文芸坐

のっけからすみません。高倉健の魅力がいまひとつわかりません。前から思っているのだけれど、女優さんの魅力は美しさ(外面)からくるものが多いので、時が経ってもわかりやすいけれど、男優さんって、その時代の思想などを背負った部分が多いので、時が経つと、「なんでこの人?」と腑に落ちない感がありませんか、ありませんか、そうですか。そんなわけで高倉健、いまひとつ未知の領域。(ちなみに石原裕次郎になると、いまひとつどころかまったく良さがわかりません。タフガイが輝いていた時代、か・・・と目を細めるくらいわからない)
ちなみに任侠映画の魅力は、うっすらわかるけれどのりきれません。でもこの日本侠客伝シリーズの、「血斗神田祭り」がおもしろかった記憶があるので。新文芸坐は、マキノ映画ということもあるのか、ふつうに高倉健が人気なのか、ほぼ満席状態でびっくり。(ちなみに家に帰って「血斗神田祭り」について自分で書いた日記(→☆)読み返したら、任侠以外の描写にうっとりしていた模様。なるほど‥)。

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任侠映画、ようするに、チーム男子ものの様式美だね(現代でいえばヤンキー映画かね)。健さんの魅力はつまり、チャームリーダー的なものだね。不器用なところが心をくすぐるのかね、この人のそばにいたいと思うわけだね。概念的な理解ということは、ダイレクトにはピンと来なかったということで、つまりわたしは敗れたのです。
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「浪花篇」の主題歌に度肝をぬかれました。『俺が死んでも 夕日は赤い/泣いてくれるな 夢だもの』。泣いてくれるな、夢だもの。そんなこと映画の冒頭から言われたら。夢だってわかって、泣きに来るのに。様式美も一筋縄ではいかないにゃあ。