おいら女蛮(2006)/恐怖女子高校 暴行リンチ教室(1973)

夏休みを満喫すべく、いつもならしない映画館はしご&レイトショー(地味だ地味すぎる)。勝手にスケバン映画二本立て。カップリング上等。

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おいら女蛮

おいら女蛮 [DVD]

おいら女蛮 [DVD]

シアターN渋谷 特集:「吸血少女対少女フランケン」公開記念 西村映造GRINDHOUSE/2006年/カラー/62分/監督・脚本:井口昇特技監督・西村映造/出演:亜紗美・桃瀬えみる・松中沙織・伊藤静香・デモ田中
過去に武田真治主演で実写化されたこともある*1、巨匠・永井豪の伝説スーパーGAGお色気アクション・コミックス。(略)主演は「くりいむレモン2」で主演を演じ瑞々しい演技を見せた人気アイドル亜紗美*2と、井口監督とタッグを組んだ主演作「18禁」のDVDセールスが1万本を超えるビッグヒットを記録した、人気アイドル桃瀬えみる*3。特殊造形は「東京残酷警察」の西村映造。往年の石井輝男作品に代表される東映ピンキー路線を継承した、お色気GAGアクションの傑作が、2009年夏、ここに再上映!

井口監督のファンのくせに、DVDで映画を見る習慣があまりないので初見。こういう特集はうれしいなあ。井口監督のファンのくせに、グロ描写苦手なもので、もう一本の「MEETBALL MACHINE(監督:山口雄大)」はタイトルだけで断念、ラスト1本割引をねらって見に来ました。
ドジっ娘とか、エス的友情の麗しさ、異型、おなら(汚物)、etc。井口監督のこだわりや愛があちこちにあふれていて、たいへん好ましく、おもしろかった。「片腕マシンガール」への布石のようなものが見えるのも興味深い。「美少女に見えるほどのきれいな顔がコンプレックスのバンカラ男子(主人公)が、女装して女子高に潜入」という無茶設定を、イキイキ演じる亜紗美のフトコロの深さがまぶしい。すごくイキイキ「ウッヒョー☆」とか言うてる。たぶん亜紗美ってすごくいい人、そう思っていたけれど、予想をはるかにこえた地点でいい人っぽい。もう拝んじゃおっかな‥、という気分になることしばしば*4。女優さんが輝いているのは愛ある映画、すがすがしい気持ちになりました。
しかしシアターN渋谷、ユーロスペースの跡地にして、まったく独自の路線を行く姿*5、立派なり。

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恐怖女子高校 暴行リンチ教室

恐怖女子高校 暴行リンチ教室 [DVD]

恐怖女子高校 暴行リンチ教室 [DVD]

ラピュタ阿佐ヶ谷 特集:THE恐怖女子高校(レイトショー)/1973年/カラー/88分/監督:鈴木則文/脚本:鴨井達比古/出演:杉本美樹池玲子・太田美鈴・衣麻遼子・佐分利聖子・渡瀬恒彦金子信雄
希望学園」とは名ばかりの不良女子学園に、続々と集結する杉本、池、太田美鈴ら女番長たち。教頭と結託し暴力で支配する、衣麻ら風紀委員たち。やがて、惨たらしい制裁が続く腐りきった学園に、女番長たちは怒りを爆発させる。校長は女子高生らに強チンされ、理事長の政治生命にも危機が。

前作を見た乙友が、「すごくおもしろかった!池玲子がかっこいいの!」とアツく薦めてくれたので鑑賞*6鈴木則文監督は乙女支持率が高い、というのがわたし調べにより明らかになっておりますが、ラピュタの客層は80%以上コアな男性ファンでした。
スケバンたちはりりしくかっこよかったし(カミソリ・レミ役の太田美鈴がかっこよかった。この人ふつうに綺麗にしたらそうとう美人じゃないだろか、というところもよかった)、金子信雄がいーいかんじで好色を熱演してくれたり、勧善懲悪というかもはや任侠をまっとうしてくれて痛快だったけど、リンチのあれこれが痛そうすぎてへこんだ。両隣の人はリンチシーンで椅子が揺れるほど笑っていたので、笑うところなんだろうなーとは思いつつ、でも痛そうだよ死んじゃうよーと血の気がひいた。「おいら女蛮」でもそうとうグロい場面あるのだけど、あれは作り物然としてるから平気なんだよな。こういう、五感が知っている的(?)な痛みは駄目だ‥。じゃっかんへこんだところ、ラストシーン、渡瀬恒彦のまさかのアクション。く・くだらねえ‥(誉めてます。大絶賛です)!このサービス精神でだいぶん救われました。

*1:まじですかその1

*2:まじですかその2

*3:まじですか‥その3

*4:観音さまじゃー状態

*5:主なプログラムはロックと切り株。よく成り立ってるなァ

*6:ん?主人公の杉本美樹ではなくて?と思ったけど、映画見たら納得。池玲子、かっこよすぎるわね。キャラ設定は「かっこよさの結晶」か