ドキュメント・メタル・シティ（2009） ＠ポレポレ東中野

Ｒ18 LOVE CINEMA SHOWCASE vol.６　林由美香×松江哲明特集上映
【ドキュメント・メタル・シティ（2009）】
カラー／85分／演出・構成：松江哲明／出演：松山ケンイチ、梅澤嘉朗 ほか
『デトロイト・メタル・シティ』（DVD好評発売中！）のメイキングという約束事を守りつつ童貞２号・梅澤君が主役と化し東宝で勝手に『童貞。をプロデュース』の続編を作ってしまった松江哲明最大の暴走作。劇映画＋メイキング＋ドキュメンタリーがもたらす奇跡の結末を目撃せよ！

デトロイト・メタル・シティ スペシャル・エディション [DVD]

（↑この、３枚組のひとつらしい）（「デトロイト・メタル・シティドキュメントDVD 松山ケンイチ×クラウザーII世×根岸崇一」とはベツモノらしいのだけど。‥こっちも見たいな）

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前野健太の「天気予報」が主題歌に使われてるというのと、このドキュメント版を見るためにはＤＶＤを購入しなくてはいけないと聞いて。俺よ、そんなにマエケンが好きか。
メイキングがこんなにおもしろいって画期的だなあ、さすがだなあ。松ケンの憑依ぶりが、マヤなのかお化粧効果なのかはさておいて、ひとは、近くに梅澤青年がいたら、とりあえずいじる。ということがわかった*1。クラウザーさんはいじるというよりいじめていたけど（いじめられている梅澤青年は、なんというか魔太郎ぽかった。ここにいたか魔太郎）、根岸くんのときはどうだったんだろう。
しかし、しかし。実際このＤＶＤ（ドキュメント版の入っているスペシャルエディション版）を買う人って、熱烈なＤＭＣファンか熱烈な松ケンファンか熱烈な松江監督ファンじゃない？割合としては、４：４：１くらい（残りの１は、「その他」）？熱烈なＤＭＣファンは、原作のファンは、若杉公徳のほのぼの毒姿にきっと満足されるでしょう。熱烈な松ケンファンは、本編では見られなかった素敵な松ケンの姿を拝みたくてこのディスクに手を伸ばすでしょうに、映っているのはクラウザーさんばかり‥。がっくり肩を落とすでしょう*2。思い切ったことしたよなあ。すべてのすげーは無茶から始まる‥！（でもでもあんな姿で真剣に演技に取り組む松ケンの姿は感動的）　一番たのしめるのは、熱烈な松江監督ファンなのかなあ、と思いきや、帰り道。「すげー面白かったんだけど、なに、あれ。「童貞。をプロデュース」見てたらもっと面白いわけ？それ、すげーな」と話している青少年がいた。うーん、これは‥。誰が見てもたのしいってこと？なんだかすげーはこのことか。

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上映後に（急遽）トークショーがあった。「あんにょん由美香」に続く新作「ライブテープ」はマエケンさんのライブテープ。あの歌声を姿をスクリーンで！ひえーたのしみ。早く冬にならないかなあ。ほんとはこの「ドキュメンタル・メタル・シティ」でもクライマックスの車をとばすところは「天気予報」を流したかったんだけど、さすがにそれは止められたそうで。「たしかになんの映画だよっていうね」「まあでもＤＭＣ流して正解でしたね」。「僕、今までも何本かメイキング撮っているんだけど、メイキングって被写体に、そんなに近寄れないのね。僕は踏み込みたいほうだから、思うように出来ないし、一回お断りしてるんですよ。ふつうのメイキングは撮れないからって。でも、向こうは、もうそんなこと知っていて。好きなようにやっていいって言ってもらえたんで、受けたんですけど」「正直、今回のこれ、細かい仕込みはしています。ゼロではないです」。（脳内から記憶で言葉をたぐっているのでニュアンスが変換されてたらすみません）
この世に編集があるかぎり、ドキュメンタリーの演出とかは、べつに、仕方ない気がする。個人的に気にかかるのは、松江監督と梅澤青年の関係性。青少年としては、１号くんみたいに反発して疎遠になるのが健全な反応に思う。梅澤青年、おそろしい子‥！

*1:「あんにょん由美香」に寄せた梅澤青年のコメントがおもしろくて吹いたので書き抜きます。「俺もリアルタイムで由美香グッズを収集したかった。切り抜きしたかったなぁ。そして、ようやく松江さんも俺から巣立っていったなぁと感無量です。」

*2:でも、もうひとつの特典ディスクに入っているのかも。個人的には、カジくんにいっさい触れていないところがさびしくてショックだったのだけど、別の特典ディスクでカジ×松ケン対談があるらしい。なにそれ見たい