島田陽子に逢いたい(2010) @テアトル新宿
内田春菊を始めとした6人の監督が、性愛の新たな可能性を探るLove&Eros CINEMA COLLECTIONのなかの1作品。不本意な相手との濃厚なラブシーンを演じることになった女優・島田陽子が現場を逃げ出し、偶然知り合った男性との距離を縮めて行くが…。(→HP)
監督:いまおかしんじ/出演:島田陽子/甲本雅裕/生島ヒロシ/日本/カラー/アルゴ・ピクチャーズ/77分
男のファンタジー、女のファンタジー。生きている者の、死にゆく者の、つまりすべてのひとのファンタジー。絵空事が画面のなかでしっかり現実として機能しているのがすごい。こういう映画の愛し方もあるんだ。不思議な高揚感を胸に残した帰り道。
ところでこの映画は、「Love&Eros CINEMA COLLECTION」というシリーズのなかの一作なのだけど、かなり、エロくない。性愛の、愛の部分だけ深くて、性の部分はほとんどない。エロを求めてやってきたお客さんは肩透かしかも。そしてこの映画を観たら感動するだろう層に届きにくいのでは。よけいな心配も胸にした帰り道。
しかしなにがどうして島田陽子‥。お美しかったですけれど(トラック野郎の印象しかない*1←これまたお美しかったですけれど)*2。泣きながらラーメンを食べるチャーミングさは、ローマの休日のアン女王みたい。1953年生まれてほんとうですか(1953年生まれの女優を主役に2010年エロ映画ってすごくないですか。よくあることですか。いろいろな可能性と愛を見た映画でした)。